農業研究本部

スイカ 亜鉛欠乏

亜鉛欠乏

1.症状の特徴

1) 下位葉の葉縁部が黄化し、速やかに褐色斑(壊死斑)が現れる。この褐色斑は葉脈間にも拡大して、葉脈のみ緑色を残して枯れ上がる。

2) 症状は、下位葉から上位葉に向かって進む。

2.発生しやすい条件

1) リン酸が過剰に施用された圃場では、亜鉛の吸収が抑えられるため発生しやすい。

2) 石灰資材の多施用によりpHが高くなり、土壌中の亜鉛が不溶化すると発生しやすい。

3.観察のポイント

1) 下位葉の黄化症状は他の欠乏症でも見られるが、亜鉛欠乏は葉縁部から葉の黄化が進む。

2) 葉脈間と葉縁部の褐色斑は、黄化症状の発現に引き続き速やかに現れ、大きく広がる。

下位葉、葉縁部の黄化症状〜褐色斑
写真22 下位葉から葉縁部に黄化症状が現れ、葉脈間に広がるとともに、速やかに褐色斑に変化する。

   

褐色斑の拡大図
写真23 下位葉の褐色斑。葉脈のみ緑色を残して枯れ上がる。