農業研究本部

銅過剰

微量要素の過剰症


症状の特徴

1.生育が著しく抑制されるとともに、上位葉ではスイカ、メロンなどで見られたような巻き上がり症状と小葉化が観察される(写真50)。中下位葉では表側へ巻き込んだしおれが観察される(写真51)。このしおれは銅過剰により根の伸長と活性が著しく阻害されたことに起因する。

2.さらに症状が激しい場合には、下位葉では黄化症状が生じ、壊死斑へと変化し、枯死する(写真52)。

発生しやすい条件

1.銅含量が高い土壌。特に土壌が酸性化した場合、発生しやすい。

銅過剰の症状

上位葉の巻き上がり、小葉化

中位葉の巻き込み、しおれ

写真50

生育は著しく抑制される。上位葉は巻き上がり、小葉化が観察される。
(4葉期 +Cu1週目)

写真51

中下位葉では葉が表側へ巻き込み、しおれる。
(6葉期 +Cu1週目)

下位葉の黄化症状、壊死斑、枯死

写真52

症状が進行すると、下位葉では黄化症状が生じ、これが壊死斑へと変化し、枯死する。
(6葉期 +Cu4週目)

根群の未発達

写真53

銅過剰では根群がほとんど発達しない。
(6葉期 +Cu5週目)


目次へ戻る