【指導参考事項】
イネドロオイムシの防除に関する試験成績
北海道立中央農業試験場
北海道立上川農業試験場

Ⅰ 普及上の要点
 1. 昭和39年および40年の試験んけっかによればBHCの効果は、一部の地域で劣る地帯が認められた。
 2. BHCの劣る地帯は現在判明したところでは、士別市、旭川市、鷹栖村、神楽町、朝日町、美瑛町、深川市、多度志町、沼田町であるが、その周辺では同様効果について警戒することが必要である。
 3. BHCの効果の劣る地帯の防除対策としては比酸石灰、DDT、EPNと新たにNAC、PAPを使用する。
 4. 農薬の使用にあたっては、散布時間、散布量および散布方法などに適正を欠くことのないようにする。

Ⅱ 試験調査成績
 1. 室内試験
  (1) 成虫に対する殺虫試験
   ア 雑草地における越冬成虫(水田移行前)
 第1表 各種乳剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供 試 薬 剤 濃度
(倍)
死虫率(72h後)% 被害程度
第1試験 第2試験 第3試験 第1試験 第2試験 第3試験
BHC    10% 500 10.0 16.7 70.0 4.0 4.0 2.5
EPN    45 1.000 90.0 93.4 100.0 2.0 1.0 1.0
DDT    20 500 100.0 83.4 100.0 1.0 0.5 0.5
NAC    50 1.000 100.0 93.4 100.0 1.0 1.0 0.5
PAP    50 1.000 100.0 100.0 100.0 2.0 1.5 1.0
PAP    50 1.000 83.4 86.7 93.4 2.5 3.0 1.5
DDT・DDVP DDT  20
DDVP  5
500 96.7 90.0 96.7 1.0 0.5 1.5
DDT・マラソン DDT  10
マラソン25
500 96.7 86.7 100.0 2.5 1.5 1.0
DDT・マラソン DDT  15
マラソン15
500 92.5 90.0 100.0 2.5 1.0 1.0
無  処  理 6.7 3.4 6.7 4.0 4.0 4.0
           処理月日 処理方法 採集場所  温度
備考 第1試験   6月7日 稲苗浸漬  旭川市  23~23℃ 恒温
    第2試験   6月7日   〃      〃   15~17℃  〃
    第3試験   6月10日  〃      〃           室温
    稲苗浸漬法=稲苗の茎葉部を所定薬液に3~5秒間浸漬し、これをシャ-レにおさめて成虫を放飼する。
    被害程度  0-無  1-少  2-中  3-多  4-甚

 第2表 BHCおよびEPN乳剤の濃度別効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 死虫率 (72h後)% 被害程度
第1試験 第2試験 第1試験 第2試験
BHC  10% 100 57.5 2.5
200 56.6 2.5
300 27.5 3.0
400 22.5 3.5
500 7.5 4.0
650 5.0 4.0
800 2.5 4.0
EPN  45% 500 97.5 1.0
1.000 97.5 96.7 1.0 1.0
1.500 87.5 1.0
2.000 95.0 2.0 1.0
2.500 100.0 100.0 2.0
3.000 94.8 1.5 1.0
3.500 95.0 100.0 2.5
無処理 2.5 3.4 4.0 4.0
           処理月日 処理方法  採集場所  温度
備考 第1試験  6月10日 稲苗浸漬    旭川  23~25℃ 恒温
    第2試験  6月12日   〃       〃  23~25℃  〃

 第3表 液剤の虫体噴霧による効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供 試 薬 剤 濃度 死虫率(%) 被害
程度
12h 24 36 48 60 72
BHC    10% 500 0 0 4.6 4.6 4.6 4.6 4.0
EPN    45 1.000 22.8 72.7 90.9 95.5 100.0 100.0 1.0
DDT    20 500 4.6 13.7 13.7 13.7 13.7 13.7 4.0
NAC    50 1.000 13.7 27.3 59.1 68.2 68.2 68.2 2.5
PAP    50 1.000 0 4.6 22.8 27.3 27.3 38.4 3.5
PAP    50 1.000 0 0 0 0 0 0 4.0
DDT・DDVP DDT  20
DDVP  5
500 4.6 4.6 9.1 9.1 9.1 13.7 4.0
DDT・マラソン DDT  10
マラソン25
500 0 0 0 0 4.6 9.1 4.0
DDT・マラソン DDT  15
マラソン15
500 0 13.7 18.2 18.2 27.3 27.3 4.0
無  処  理 0 0 0 0 0 0 4.0
備考 処理月日-6月8日、採集場所-旭川市、温度23~25℃恒温、エア-コンプレッサ-(圧力2.8kg/cm3)を使用してスプレ-ガンで30秒間噴霧し、その後稲苗を食餌としてあたえた。

 イ 水田内における越冬成虫(水田移行後)
 第4表 各種乳剤の効果比較試験 上川農試(昭和39年)
供 試 薬 剤 濃度 死虫率(48h後)% 被害程度
第1試験 第2試験 第1試験 第2試験
BHC    15% 250 83.3 0.3
500 71.4 0.7
BHC    10 100 100.0 0.3
200 100.0 0
300 93.0 1.0
MEP    50 1.000 98.0 100.0 1.0 1.7
MPP    50 1.000 83.6 2.0
EPN    45 1.000 100.0 100.0 0.3 1.0
DDVP   50 1.000 100.0 100.0 1.0 0.7
メカルバム35 1.000 100.0 1.0
PAP    50 1.000 100.0 100.0 1.0 1.0
DEP    50 1.000 100.0 1.3
無 処 理 0 0 4.0 4.0
          処理月日  処理方法  採集場所 温度
備考 第1試験 6月11日  稲苗浸漬   鷹栖村  20℃  恒温
    第2試験 6月18日    〃       〃    25℃   〃

 第5表 BHC10%乳剤の濃度別効果比較試験 上川農試(昭和39年)
供 試 薬 剤 濃度 死虫薬(%) 被害程度
6h 12 18 24 36 48
BHC  10% 100 46.3 78.0 90.2 90.2 90.2 100.0 0
200 20.5 38.6 54.5 61.4 77.3 88.6 0.3
300 5.1 30.8 46.2 53.8 64.1 64.1 1.0
400 3.8 11.5 34.6 48.1 51.9 65.4 1.0
EPN  45% 1.000 30.2 79.1 9.07 97.7 97.7 100.0 1.0
無 処 理 0 0 0 0 0 0 4.0
備考 処理月日-6月14日、処理方法-稲苗浸漬、温度20℃恒温

 第6表 各種液剤の効果比較試験 中央農試(昭和39年)
供 試 薬 剤 濃度 死虫率(72h後)%
茎葉散布 虫体浸漬
岩見沢 多度志 岩見沢 多度志
BHC    10% 250 100.0 100.0 100.0 100.0
比酸石灰 40 250 87.0 91.0 74.8 85.1
EPN    45 2.000 100.0 100.0 100.0 98.5
DDT    20 500 100.0 100.0 100.0 100.0
無 処 理 10.8 1.5 51.5 36.6
備考 処理月日-5月22日、温度-室温

 第7表 各種液剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供 試 薬 剤 濃度 死虫率(72h後)% 被害程度 産卵粒数
第1試験 第2試験 第1試験 第2試験 第1試験 第2試験
BHC  10% 100 100.0 100.0 0 0.5 4.5 16.5
200 100.0 96.7 1.0 2.5 40.5 59.0
300 100.0 100.0 0.5 1.0 50.5 36.0
400 100.0 80.0 1.5 2.5 86.0 31.5
500 96.2 86.7 1.5 3.0 65.5 25.5
650 96.7 79.5 2.5 3.0 96.5 82.0
800 86.7 63.3 3.5 4.0 85.5 84.0
EPN  45 1.000 100.0 100.0 1.0 1.0 47.0 3.5
DDT  20 500 100.0 100.0 0 0 0 0
NAC  50 1.000 100.0 100.0 0 0 0 0
PAP  50 1.000 100.0 100.0 1.0 1.0 8.0 16.5
PAP  50 1.000 100.0 1.0 52.5
DDT・DDVP DDT  20
DDVP  5
500 100.0 0 0
DDT・マラソン DDT  10
マラソン25
500 100.0 1.0 2.0
DDT・マラソン DDT  15
マラソン15
500 100.0 0.5 0
無  処  理 10.0 0 4.0 4.0 93.0 244.0
          処理月日  処理方法  採集場所   温度
備考 第1試験 6月24日  稲苗浸漬   鷹栖村   32~25℃ 恒温
    第2試験 6月24日    〃      旭川市   23~25℃  〃

 第8表 乳剤の地域別効果比較試験 中央農試・上川農試(昭和40年)
供 試 薬 剤 採集場所 上川農試 中央農試
死虫率(%) 被害程度 産下卵数 死虫率(%) 被害程度 産下卵数
BHC  10%
    500倍
鷹 栖
上幌向
58.3
95.0
4.0
1.0
96.0
2.3
57.7
87.3
3.7
1.0

EPN  45%
    1.000
鷹 栖
上幌向
100.0
100.0
1.0
0.7
14.7
13.0
100.0
100.0
1.0
0.3

DDT  10%
    500
鷹 栖
上幌向
100.0
100.0
0
0
0
0
100.0
94.0
1.0
0

無 処 理 鷹 栖
上幌向
13.3
43.3
4.0
4.0
100.0
102.0
1.5
50.8
4.0
4.0

        処理月日 処理方法  温度
備考 上川 6月26日  虫体浸漬  23℃恒温
    中央 6月26日    〃     〃  〃

 第9表 乳剤の地域別効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供 試 薬 剤 採集場所 死虫率(%) 被害程度 産卵粒数
12h 24 36 48 60 72
BHC  10%
    500倍
鷹 栖
上幌向
6.8
50.0
15.2
86.7
21.9
96.7
30.4
98.3
57.5
100.0
57.5
100.0
4.0
1.0
100.7
6.0
EPN  45%
    1.000
鷹 栖
上幌向
85.5
66.7
95.2
96.7
98.4
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
2.0
1.0
42.7
1.0
DDT  10%
    500
鷹 栖
上幌向
91.7
51.2
98.3
91.6
100.0
98.3
100.0
98.3
100.0
98.3
100.0
100.0
1.0
1.0
0
0
無 処 理 鷹 栖
上幌向
0
0
0
0
0
4.8
3.3
19.0
22.4
36.0
25.7
43.6
4.0
4.0
127.3
191.0
備考 処理月日-6月26日、処理方法-稲苗浸漬、温度-23℃恒温

  ウ 新成虫
 第10表 各種液剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
 (1)
供試薬剤 濃度 死虫率(72h後)%
第1試験 第2試験 第3試験 第4試験 第5試験 第6試験 第7試験 第8試験
BHC  10% 250 34.2 97.8 10.3 19.4 80.0 96.6
500 33.7 88.6 23.2 22.2 50.3 89.8 59.8 68.1
EPN  45 1.000 86.9 100.0 79.8 86.1 100.0 98.5 96.7 93.6
DDT  20 500 62.8 100.0 68.3 82.2 100.0 100.0 93.4 100.0
NAC  50 1.000 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
無 処 理 8.3 4.6 3.3 0 22.2 23.2 19.7 0

 (2)
供試薬剤 濃度 死虫率(72h後)%
第1試験 第2試験 第3試験 第4試験 第5試験 第6試験 第7試験 第8試験
BHC  10% 250 3.3 1.3 4.0 3.7 1.7 2.7
500 3.3 2.0 4.0 4.0 3.0 4.0 3.5 2.5
EPN  45 1.000 2.0 0.3 1.0 1.3 1.3 1.3 1.0 1.0
DDT  20 500 1.3 0 1.0 0.7 0.7 1.0 1.0 0
NAC  50 1.000 1.0 0.3 0.7 0 0 0 0 0
無 処 理 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0
          処理月日  処理方法 採集場所
備考 第1試験 7月26日  稲苗浸漬  旭川市(永山)
    第2試験 8月 3日     〃       〃
    第3試験 7月27日    〃     鷹栖村
    第4試験 8月 3日     〃      〃
    第5試験 8月 3日     〃     美瑛町(蛹を採集し羽化させた)
    第6試験 8月 6日     〃      〃  (      〃      )
    第7試験 8月 3日     〃     朝日町(      〃      )
    第8試験 8月 3日     〃     旭川市(東旭川)( 〃      )

 第11表 各種粉剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 薬量
10a当り
(kg)
死虫率(%) 被害程度
12h 24 36 48 60 72
BHC 1.5 6.4 67.0 84.9 93.6 95.7 95.7 2.0
3.0 23.3 59.3 85.0 93.5 95.6 97.8 0.7
EPN 1.5 18.3 81.4 100.0 100.0 100.0 100.0 1.0
3.0 18.2 70.0 95.6 97.8 100.0 100.0 1.3
DDT 1.5 20.0 44.4 77.8 93.3 100.0 100.0 1.0
3.0 15.9 52.4 97.8 100.0 100.0 100.0 0.7
NAC 1.5 50.0 89.0 100.0 100.0 100.0 100.0 0.7
3.0 72.4 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 0
無処理 0 0 0 0 0 2.1 4.0
備考 処理月日-8月3日、処理方法-稲苗浸漬、採集場所-旭川市(永山)、温度-22~27℃室温
   面積0.25m2高さ1mのガラス箱に稲苗を入れてエア-コンプレッサ-の先端にゴム管で連結したガラス製ノズルをつけて下から吹き付け、30秒間放置する。

  (2) 卵に対する殺虫試験
 第12表 各種液剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 産卵直後 孵化直後
鷹栖① 上幌向② 鷹栖③ 上幌向④
発育率 孵化率 発育率 孵化率 発育率 孵化率 発育率 孵化率
BHC  10% 100 96.2 6.4 98.2 0 100.0 0
200 99.3 20.7 100.0 7.3 100.0 0
300 98.6 7.6 100.0 40.0 100.0 18.3
400 100.0 35.0 100.0 20.1 100.0 0
500 100.0 44.0 100.0 2.3 100.0 29.9 100.0 4.2
650 100.0 49.4 100.0 3.9 100.0 5.8
800 100.0 39.4 100.0 51.2 100.0 5.8
EPN  45 1.000 98.7 1.4 66.7 0 96.2 0 100.0 0
DDT  20 500 97.8 0 100.0 0 100.0 11.4 100.0 6.9
NAC  50 1.000 100.0 0 100.0 0 100.0 0 100.0 0
PAP  50 1.000 97.8 0 76.9 0 100.0 0 100.0 0
無 処 理 100.0 86.3 100.0 98.2 100.0 80.5 100.0 100.0
備考  処理月日 処理方法          温度
   ① 6月30日 稲苗ともに薬液に浸漬 23~25℃ 恒温
   ② 6月30日       〃          〃    〃
   ③ 7月 5日       〃          〃    〃
   ④ 7月 5日       〃          〃    〃
   発育率=卵内で生育している未熟幼虫をいう。
   孵化率=卵殻を食い破って脱出した幼虫をいう。

  (3) 幼虫に対する殺虫試験
 第13表 若令幼虫に対する効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 鷹 栖 上幌向
死虫率(24h後) 被害程度 死虫率(24h後) 被害程度
BHC  10% 500 100.0 0 100.0 0
EPN  45 1.000 100.0 0 100.0 0
DDT  20 500 100.0 0 100.0 0
無 処 理 0 0 0 0.4
備考 処理月日-7月17日、処理方法-稲苗浸漬(室温22-27℃で飼育)

 第14表 幼虫に対する効果比較試験 中央農試(昭和39年)
供試薬剤 濃度 死虫率(%)
沼田 多度志
若令 中令 老令
BHC    10% 250 80.0 100.0 13.0
比酸石灰 40 250 4.7 100.0 23.0
EPN    45 2.000 71.3 100.0 20.0
DDT    20 500 91.3 100.0 19.4
PAP    50 1.000 43.0
無 処 理 0 0 0
備考 処理時間  沼田3h 多度志(中令)72h (老令)24h
    処理方法  虫体、茎葉同時散布
    処理月日  沼田6月24日  多度志(中令)7月3日 (老令)7月15日

 第15表 幼虫に対するBHCの濃度別効果比較試験 中央農試(昭和40年)
供試薬剤 死虫率(48h後)%
中 令 老 令
岩見沢 沼田 岩見沢 沼田
BHC  10% 73.0 76.0 27.8 24.0
22.3 43.0 40.2 17.0
3.1 0 28.5 20.0
無 処 理 0 2.3 7.0 13.0
備考 処理月日-7月12日、処理方法-虫体浸漬

 第16表 各種乳剤の令期別殺虫試験 中央農試(昭和40年)
場所 供試薬剤 死虫率(48h後)%
若令 中令(1) 中令(2) 老令
深川 BHC 10% 300倍 56.0 65.0 27.8 55.1
DDT 20  500 100.0 100.0 95.3 98.1
EPN 45 2.000 100.0 100.0 93.4 99.1
無  処  理 0 17.0 0 22.4
栗沢 BHC 10% 300倍 95.0 58.1 36.4 41.6
DDT 20  500 100.0 97.6 90.7 91.6
EPN 45 2.000 100.0 100.0 100.0 98.1
無  処  理 0 22.0 0 10.8
備考 処理月日-7月6日・7月9日、処理方法-虫体浸漬

  (4) 蛹に対する殺虫試験
 第17表 液剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 第1試験 第2試験
発育率 羽化率 発育率 羽化率
BHC  10% 250 98.3 61.7
500 100.0 91.7 98.3 71.7
EPN  45 1.000 100.0 100.0 98.3 66.7
DDT  20 500 100.0 96.7 98.3 88.3
NAC  50 1.000 100.0 1.7 96.7 3.3
PAP  50 1.000 95.0 78.3
無 処 理 100.0 96.7 98.3 96.7
備考      処理月日  調査月日  採集場所
   第1試験 7月20日   7月31日  旭川市(永山)
   第2試験 7月28日   8月 8日    〃

 第18表 粉剤の効果比較試験 中央農試(昭和39年)
供試薬剤 羽化率 死虫率 備   考
BHC    3% 6.9 0 調査月日 7月30日~8月13日

死虫率
 羽化後25時間の死虫率
DDT    5 41.9 46.2
EPN    1.5 72.7 45.8
NAC    2 3.5 0
比酸石灰 25 82.8 12.5
無  処  理 86.7 3.8

 2. 圃場試験
  (1) 中、老令幼虫および蛹
 第19表 各種薬剤による効果比較試験 中央農試(昭和39年)
供試薬剤 形態 沼 田 多度志
6月18日散 7月8日散 6月17日散 7月7日
5日後 10日後 3日後 10日後
BHC    3% 1.7 2.7 18.0 3.3 4.0 2.3 124.7 64.0
DDT    5 0.3 0 1.3 0.7 3.7 0 113.0 0
EPN    1.5 5.5 0.3 6.0 2.0 5.0 1.3 167.7 5.7
NAC    1.5 1.3 0.3 3.7 0 1.3 0.3 128.0 2.0
比酸石灰 25 2.3 0 4.0 4.0 0.3 0 167.0 22.0
BHC10%100倍 9.3 5.7 21.0 17.0 1.0 2.3 99.3 251.0
DDT   200 2.3 0 5.7 0.3 0.3 0 97.7 0
EPN45 1.000 0 1.0 5.7 0.7 1.0 0 79.3 17.3
無  処  理 4.7 3.3 24.7 17.0 1.7 12.7 175.7 427.7
備考 散布量   10a当粉剤3kg 液剤50L
    調査株数  50株 3カ所平均値
    沼田7月8日、多度志7月7日の虫数は幼虫、蛹の合計値

 第20表 各種薬剤の効果比較試験 中央農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 6月24日 7月16日 備   考
5日後
BHC     3% 粉剤 -倍 17.5 6.0 0.6 場所
 深川市納内
散布量 10a当
  粉剤 3kg
  液剤 40L
調査株数 100株
7月16日は幼虫および蛹の合計値
DDT     5 -  10.0 0 0
NAC     2 -  14.7 0 0.3
MEP     2 -  14.7 0 0.3
PAP     2 -  15.0 1.3 1.0
メカルバム 2 -  20.7 0.7 4.0
BHC     10% 乳剤 -  22.7 11.0 7.7
DDT     20 -  1.0 0.3 1.3
MEP     50 -  11.0 0.3 3.3
メカルバム 35 -  8.3 0.3 4.4
無  処  理 -  23.3 7.0 9.6

 第21表 各種乳剤の効果比較試験(その1) 上川農試(昭和39年)
供試薬剤 濃度 20株当虫数 20株当虫数 備  考
幼虫数 比率 蛹数 比率
BHC     10% 100 9.0 12.2 24.0 192.0 試験場所
 神楽町御料
処理月日
 7月8日
調査月日
 7月10日
散布量
 10a当 50L
DDT     20 200 2.5 3.4 13.3 106.4
EPN     45 500 8.0 10.8 12.3 98.4
DDVP    50 500 7.8 10.6 18.5 148.0
MEP     50 500 22.5 30.5 20.3 162.4
メカルバム 50 500 9.8 13.3 22.5 180.0
PAP     50 500 3.3 4.5 10.8 86.4
無  処  理 73.8 100.0 12.5 100.0

  (2) 若交幼虫
 第22表 各種液剤の効果比較試験(その2) 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 ブロック別100株当虫数 平均 備  考
BHC     10% 250 32 42 17 30.3 試験場所
 旭川市東旭川
処理月日
 6月21日
調査月日
 7月5日
散布量
 10a当 50L
EPN     45 1.000 21 6 2 9.7
DDT     20 500 19 6 2 9.0
MEP     50 1.000 29 14 26 23.0
メカルバム 35 1.000 14 63 92 56.3
PAP     50 1.000 44 4 0 15.7
NAC     50 1.000 0 0 0 0
EPN・DDT EPN20
DDT20
750 7 24 32 21.7
DDT・マラソン DDT10
マラソン25
500 46 14 14 24.7
DDT・マラソン DDT15
マラソン15
500 6 2 25 11.0
DDVP・DDT DDVP5
DDT20
500 33 24 2 19.7
無  処  理 41 129 136 102.0

 第23表 各種粉剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 ブロック別100株当虫数 平均 備  考
BHC     3% 3 51 16 23.3 試験場所
 旭川市東旭川
処理月日
 6月21日
調査月日
 7月5日
散布量
 10a当 3kg
EPN     1.5 2 14 4 6.7
DDT     5 0 0 1 0.3
MEP     2 1 3 2 2.0
PAP     2 2 1 3 2.0
NAC     2 0 16 0 5.3
CPMC・NAC CPMC1
 NAC1
2 10 37 16.3
EPN・DDT  EPN1
 DDT3
2 0 0 0.7
EPN・マラソン  EPN0.75
 DDT2.5
0 1 0 0.3
DDT・マラソン  DDT2.5
DDT5
1 0 1 0.7
無  処  理 22 56 121 66.3

 第24表 各種液剤の効果比較試験 上川農試(昭和40年)
供試薬剤 濃度 第1回
散布後
幼虫数
第2回散布後 備  考
幼虫数 まゆ数 被害葉率 被害程度
BHC     10% 250 129.7 24.0 6.0 7.7 1.0 試験場所
 士別市東山
処理月日
 第1回6月22日
 第2回7月8日
調査月日
 第1回7月6日
 第2回7月16日
散布量
 10a当 50L
EPN     45 1.000 58.3 10.7 11.7 5.3 0.7
DDT     20 500 45.0 1.0 1.0 2.9 0.6
MEP     50 1.000 100.0 15.0 4.3 8.3 0.9
メカルバム 35 1.000 100.0 59.3 6.0 1.03 1.2
PAP     50 1.000 54.0 3.0 2.0 3.2 0.6
NAC     50 1.000 51.3 2.0 0 2.4 0.6
EPN・DDT  EPN20
 DDT10
750 69.0 5.3 3.0 2.4 0.5
DDT・マラソン  DDT10
マラソン25
500 68.3 6.7 5.0 4.6 0.7
DDT・マラソン  DDT15
マラソン15
500 91.0 2.3 6.0 4.8 0.7
DDVT・DDT DDVP5
 DDT20
500 80.0 15.7 2.0 5.1 0.9
無  処  理 223.7 106.0 46.3 17.2 1.5