【指導参考事項】
アルファルファ品種比較試験成績
北海道立北見農業試験場
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1. 試験目的
アルファルファ品種地域適応性試験の一環として、北見地方に適するアルファルファ品種を検討する。
2. 試験方法・試験年次
(ア) 供試材料 供試品種名および育成国名は第1表のとおりである。
第1表 供試品種一覧表
試験
番号 |
品種名 |
種 名 |
国 名 |
1 |
Caladino |
|
U.S.A |
2 |
Caliverde |
M.satiua |
〃 |
3 |
Du Puits |
〃 |
France |
4 |
Ferax |
〃 |
Canada |
5 |
Ladak |
M.media |
U.S.A |
6 |
Lahontan |
M.sativa |
〃 |
7 |
Macscj |
M.media |
Canada |
8 |
Moapa |
M.sativa |
U.S.A |
9 |
Narragansett |
M.media |
〃 |
10 |
Nomad |
〃 |
〃 |
11 |
Rambler |
M.media |
Canada |
12 |
Rhizoma |
〃 |
〃 |
13 |
Talent |
M.sativa |
U.S.A |
14 |
Vernal |
M.media |
〃 |
15 |
Viking |
〃 |
Canada |
(イ) 試験年次
1963~1965、3カ年
3. 試験結果
3ヶ年にわたる成績を概評すれば次のとおりである。
・越冬性:2年目(S39)はほとんど冬枯れによる被害は認められず品種間差異は評価出来なかった。しかし、3年目(S40)ではどの牧草類も被害が多くアルファルファにおいても品種間差異が観察された。とくに被害の多かった品種はCaliverde、Macel、Moapa、VernalおよびVikingなどの品種であった。
Du Puits、NarragansettおよびRhizomaの被害は中位で、LadakおよびRamblerは比較的被害が少なかった。
・耐病性:試験期間を通じて斑葉病の被害が著しかった。この原因としては1年目において根粒菌の着生が不良であったこと、および窒素質肥料の施用不足などのため植物体が軟弱であったことが考えられる。このため本病に対する抵抗性が小さいと認められたLadak、Nomad、RamblerおよびVikingなどの品種では、再生初期に葉が落葉し、枯死株となるものが多かった。本病のほか、葉枯病および紫紋羽病などの病微が認められたが品種間差は明確でなかった。
・熟期:熟期の差はあまり認められなかった。萌芽期の草勢および刈り取り後の再生力にかなり品種間差が認められ、MoapaおよびTalentの2品種がとくに優れていた。
・収量:Rhizoma、NarragansettおよびDu Puitsの3品種が単年の収量においても、3ヶ年合計収量においても、3ヶ年合計収量においても他の品種に比較して有意に勝っていた。これらの品種は斑葉病や冬枯れに対していずれも強く、最後までよく植生を維持出来たため収量も多く、すぐれた生育を示し注目された。
4. 要約
アルファルファの15品種について3ヶ年試験を行った。その結果Rhizoma、NarragansettおよびDu
Puitsの3品種が他の品種に比較して有意に多収であった。品種により、病害や冬枯れ抵抗性の弱い品種は次第に株立ちが減少し、これが収量差を決定した最大の要因となったと考えられた。