【指導参考事項】
早生桃(生食用)品種比較試験成績
道立道南農試
(昭和37〜42年)

・ 目 的
 道南における副業樹種としての導入が考えられたので、これらの品種の適否を知るため。

・ 試験方法
 ○ 1正面積および区制  1区138m2(3樹)  1区制
 ○ 品種  布目早生  岡山早生  砂子早生  白鳳  大久保  大和早生
 ○ 10a当り  尿素15kg  燐酸30kg  硫加20kg  消石灰50kg  硫酸苫土
     (25%)20kgを5月上旬  全量基肥としてラジノクロ−バ−草生上に樹冠下全面に撒布放置
     (但し、施肥量は8年生樹を成木をしての計算)
 ○ 3本主枝  状形整枝法

・ 試験成果の概要
 ○収量では白鳳、大和早生が優れ次いで大久保、倉方早生砂子早生が中位で、布目早生、岡山早生は劣る。
 ○1果重では、砂子早生、大和早生、倉方早生、大久保が大果、岡山早生が中果、布目早生、白鳳は小果に属す。
 ○食味では大和早生、大久保、白鳳が優れ、砂子早生、倉方早生は中位、布目早生、岡山早生は劣る。
 ○樹勢では、岡山早生、大和早生が強く、白鳳、砂子早生は中位、布目早生、倉方早生、大久保は弱い。
  痛がって道南において、生食用早生桃を栽培する場合には、砂子早生、倉方早生、白鳳、大久保、大和早生等の品種が適当と考える。

・ 奨励又は指導参考上の注意
 一般的条件における桃栽培においては、窒素肥の過多や弱すぎる植定による枝葉の過繁茂に起因する花芽不全と結実不良や核割果の多発等に対する注意が必要。