【指導参考事項】
牛乳の簡易冷却法に関する試験成績
北海道立新得畜産試験場乳牛科
(昭和42年)

・ 目 的
 最近普及されつつある「トップク−ラ−」の冷却性能を確かめるため、搾乳後の牛乳を急速に冷却(15℃以下)する効果を知ろうとした。

・ 試験方法
 1. 「トップク−ラ−」の冷却性能
 2. 各種冷却方法の比較
  について、牛乳約28kg(集乳缶1本)を用いて、42年8月に行った。

・ 試験成果の概要
 1. 「トップク−ラ−」を使用して、搾乳後の牛乳を15℃以下に急速冷却するには、水温13℃以下の水が1分間当り15L以上を必要とする。
 2. 牛乳約28kgを15℃以下に冷却するに要する時間は、水温8〜13℃、水量15〜21Lの場合では10分前後である。
 3. その使用は、「トップク−ラ−」から流出する水が集乳缶の外表面を流れるようにすべきである。

・ 主要成果の具体的デ−タ−
 1. 「トップク−ラ−」による牛乳冷却時間
              (分)
水温/
水量/
温度
8℃ 11 12.5 13 15
15L 19 15 21 18
20℃ 4 5 7 6 12
15℃ 7 9 12 12 40

 2. 各種冷却方法の比較

・ 指導参考上の注意事項
 1. 「トップク−ラ−」によって冷却した牛乳は、水槽に浸して牛乳温度が上昇しないようにすること。
 2. 「トップク−ラ−」の螺施パイプが集乳缶に入るから殺菌に留意するとともに次の搾乳までは清潔に保管すること。