【指導参考事項】
1. 課題の分類 5−(11) 収穫・乾燥・調製(牧草・飼料作) 2. 研究課題名 ヘイタワ−の利用試験 3. 期 間 (昭和46〜52年) 4. 担 当 ほっかどう農業試験場農業物理部機械化第一研究室 5. 予算区分 特別・経常 6. 協力・分担関係 |
7. 目 的
昨年度までヘイタワ−の性能についての試験を一通り終了した。今年度は昨年度の乾燥試験の追試と、ヘイタワ−導入の設計計画の資料を得る目的でヘイタワ−による乾燥生産作業体系の分析とモデル化、さらにモデルを使った予測推定の問題、特に作業体系の核となる「牧草の圃場乾燥」と「圃場からヘイタワ−への牧草の運搬」および「ヘイタワ−での牧草の乾燥特性」を取り上げた。
8. 結果の概要・要約
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9. 結果の概要・要約
(1) 乾燥試験の追試では昨年度得られた結果を確認できた。すなわち、40%以下の水分であれば気温10℃以上の条件で完全に乾燥し、50%が常温通風で乾燥できる限界である。(今年度乾燥試験の例を図−1、図−2に示す)
(2) 牧草の圃場乾燥では、牧草収量、初期水分、気温、湿度、日射量、風速、反転時刻のデ−タから牧草水分の変化を推定するモデルを作製し、モデルによる推定値と実測値を比較してモデルが有効であることを認めた。(図−3、4に一例を示す)
(3) 圃場からヘイタワ−への牧草の運搬では、ロ−ドワゴン、フィ−ルドボックス、ブロ−アによりわけて分析し、分析結果からシステムモデルを組み立て、それを用いて作業全体のバランスを検討した。結果の一例を図−5に示す。
(4) ヘイタワ−での牧草の乾燥特性では、ヘイタワ−内の牧草層を導いリング状に分解し各リングごとに密度、空隙率、送風率、空気湿度、牧草水分を求め乾燥過程を推定するモデルを作製した。モデルの有効性の検討は今年度不可能であった。
10. 主要成果の具体的数字
図−1 6月12日張込み牧草
図−2 6月17日張込み牧草
図−3 一番草(フレ−ルモ−ア刈)の圃場乾燥
図−4 二番草(ドラムモ−ア刈)の圃場乾燥
図−5 ヘイタワ−張込量と作業バランス
11. 今後の問題点
今年度作製したモデルの検証・改良およびこれらの各モデルを結合しヘイタワ−による乾燥生産作業体系のシステムモデルの作製、さらにそのモデルにヘイタワ−導入地域の条件を入力して経済性をも検討し得る導入計画および運営計画の資料を得ることが今後の課題である。
12. 次年度の計画
あり