1.課題の分類 6-(5) 調整・(野菜) 2.研究課題名 50ha規模用玉ねぎ選別施設に関する試験 3.期 間 昭和50年 4.担 当 中央農試農業機械部 5.予 算 区 分 6.協 力 分 担 |
7.目 的
玉ねぎ選別施設の性能を明らかにし、指導上の参考に供する。
8.試験方法
1)実施期日 昭和50年11月
2)場 所 美唄市農協
3)施設概要 処理工程、除塵ローラ、選別工程、ベルト式選別機、自動秤量機、封函機、
処理能力 毎時5トン
4)試験項目 除塵性能、選別性能、秤量性能、処理能率、損傷試験、稼働実態調査
9.結果の概要・要約
1)ブラシによる除塵効果は除去率63〜85%と明らかに認められた。しかし、同時にはく皮が併発するので、注意を要する。
2)穴ベルトによる選別精度はMで88%、Lで94%の適合率を示しほぼ良好であったが、LLでは48%と低く、不適サイズはいずれも9cm以下であり、L選別ベルトによる選別が不十分であった。この通過不良の原因にはタマネギ茎の長さがあげられるので精度を高めるにはタッピング精度を上げ残茎を短くする必要がある。
3)秤量精度はいずれの規格についても良好な結果を得、100%の適合率であった。
4)処理能率は4880kg/hrで、表示能率5トンをほぼ満たした。秤量機、封函機は充分な余裕があるので、手選別工程で能率が増大すれば5トンの能力はあると判断される。
5)施設の稼動は10月2日〜11月20日の期間で操業日数は16日で最大処理量は41トンであった。実作業割合は78.8%で、1日の1人当り作業時間は7.7時間であり、総括作業能率は176.5kg/人時であった。
10.主要成果の具体的数字
1)除塵性能
回数 | 土付着量(g/cm2)×10-4 | 除塵率 (%) |
|
前 | 後 | ||
1 | 4.60 | 1.69 | 63.3 |
2 | 5.22 | 0.80 | 84.7 |
3 | 4.74 | 1.87 | 68.5 |
タマネギ茎の長さ
規格 | 平均 | 偏差 |
S | 33.0mm | 34.0 |
M | 37.1 | 21.2 |
L | 41.7 | 19.4 |
LL | 47.1 | 11.9 |
2)選別性能 選別後の規格適合率
規格 | 直径基準 | 3直径 2直径が 共に穴径より小さい場合 |
3直径が穴径より小さい場合 |
S | 5≦ <6 | −% | −% |
M | 6≦ <7 | 76 | 88 |
L | 7≦ <9 | 90 | 94 |
LL | 9≦ | 20 | 48 |
3)秤量性能 自動秤量機による秤量精度
規格 | 平均1箱 重量(kg) |
最大重量 (kg) |
最小重量 (kg) |
偏差 | 変異係数 (%) |
M | 20.45 | 20.89 | 20.24 | 0.13 | 0.64 |
L | 20.53 | 21.24 | 20.14 | 0.20 | 0.97 |
LL | 20.40 | 20.69 | 20.04 | 0.18 | 0.88 |
4)処理能率
製品規格 | 処理量 | 同左比率 | 所要時間 | 処理能率 |
S | 2箱 | 0.8% | 1時間 | 244箱/hr (4880kg/hr) |
M | 66 | 27.1 | ||
L | 153 | 62.7 | ||
LL | 5 | 2.0 | ||
皮むけ | 18 | 7.4 | ||
合計 | 244 | 100.0 |
5)稼動実態調査
操業日数 | 作業時間 | 延作業 人数 |
1人当りの 作業時間 |
総処理量 (kg) |
総括作業 能率 |
||
拘束 | 実作業 | 実作業割合 | |||||
16日間 | 2,688.5人時 | 2,117.2人時 | 78.8% | 275人 | 7.7hr | 373.740 | 176.5kg/人時 |