成績概要書        (作成 平成13年1月)
課題の分類
研究課題名:とうもろこし(サイレージ用)「X1045T(35G86)」       
試験場所名:農林水産省北海道農試,北海道立畜試草地飼料作物科,北海道立道南農試

1. 来歴および試験経過
1)来歴
 とうもろこし(サイレージ用)「X1045T(35G86)」は米国のパイオニア社が育成した単交雑(デント×デント、構成系統は不明)の一代雑種である。OECD登録はされていない。
2)導入および試験経過
 平成8年にホクレン農業協同組合連合会が導入し、平成9年に場外予備検定試験を行った。平成10〜12年に農林水産省北海道農試,北海道立畜試草地飼料科滝川試験地および道南農試において品種比較試験を行った。さらに平成11〜12年に鵡川町と八雲町において同現地試験を行った。また、平成10〜12年には、農林水産省北海道農試においてすす紋病およびごま葉枯病抵抗性についての特性検定試験を行った。

2. 特性(標準品種「P3732」(晩生の早)) 1)熟  期
 絹糸抽出期は「P3732」より約1日遅い。収穫時熟度および総体の乾物率は「P3732」とほぼ同程度である。熟期は晩生の早に属する。
2)耐倒伏性
 「P3732」とほぼ同程度である。
3)発芽および初期生育
 発芽は「P3732」よりやや早く、初期生育は「P3732」より優れている。
4)収量性および乾物特性
 乾総重および推定TDN収量は「P3732」より約5〜15%高い。乾雌穂重割合は通常「P3732」よりやや低い。
5)形態特性
 稈長と着雌穂高はいずれも「P3732」より高い。
6)耐病性
 すす紋病抵抗性およびごま葉枯病抵抗性は、いずれも「P3732」と同程度で、
「3540」より強い。

3. 試験成績

4. 配布しうる種子量
平成13年度以降 20t

5. 普及対象地域および普及見込面積
道央(北部を除く)および道南地域
800ha