成績概要書(2005年1月作成)
研究課題:キャベツ害虫に対する交信攪乱剤の効果 (交信攪乱剤を利用した減農薬技術(2)野菜・花きのコナガおよびヨトウガ類) 担当部署:花・野菜技術センター 研究部 病虫科 協力分担:空知南西部地区農業改良普及センター 予算区分:道 費(クリーン農業) 研究期間:2001〜2004年度(平成13〜16年度) |
図1 フェロモントラップ誘殺数(上)と寄生虫数の推移(下) (H15 場内)
注)矢印は殺虫剤散布を示す
図2 期間合計虫数の無処理比の反復間差(場内)
注)反復毎に無処理比を算出した。縁;処理区周縁部(Aが無処理側)、中;処理区中央部
表1平成15-16年の期間合計虫数の平均値(場内)
年次 | H15 | H16 | |||||
定植日 | 6月2日 | 7月8日 | 7月29日 | 6月2日 | 7月8日 | 8月2日 | |
無処理 | 78.5 (100) | 246.0 (100) | 390.5 (100) | 123.4 (100) | 258.8 (100) | 33.3 (100) | |
処理 | 縁A | 31.0( 39) | 158.0(64) | 208.3 ( 53) | 104.2 ( 84) | 240.4 ( 93) | 17.8 ( 53) |
縁B | yes">55.5 ( 71) | 195.3 ( 79) | 258.5 ( 66) | 155.0 (126) | 182.9 ( 71) | 13.8 ( 41) | |
中 | 34.0 ( 43) | 181.5 ( 74) | 221.3 ( 57) | 154.4 (125) | 177.5 ( 69) | 14.5 ( 44) | |
平均 | 40.2 ( 51) | 178.3 ( 72) | 229.3 ( 59) | 137.9 (112) | 200.3 ( 77) | 15.3 (4 6) |
>図3 茎葉散布回数の比較(H16 現地)
注)現地実態調査による
図4 規格外割合の比較(H16 現地)
注)現地聞き取り調査による
表2 アルミゲルア・ダイアモルア剤処理費用と茎葉散布費用比較
慣行防除より 増加する経費 |
A・D剤購入経費 ¥75円×100本/10a=7,500円 |
計8,100円 a | |||
慣行防除より 減少する経費 (単位:円) 【 】は、200L/ 10aの場合 |
散布削減回数 | ||||
1回 | 2回 | 3回 | |||
b 減少する殺虫剤費用 |
1,420 【1,893】 |
2,840 【3,787】 |
4,260 【5,680】 |
||
c 減少する散布労賃 | 750 | 1,500 | 2,250 | ||
d 計(b+c) | 2,170 | 4,340 | 6,510 | ||
経費の増減 a-d |
5,930 【5,457】 |
3,760 【2,813】 |
1,590 【 170】 |
4.成果の活用面と留意点
1)本成果は、交信攪乱剤導入の検討時の資料として活用する。
2)交信攪乱剤の効果は発生密度の低下であるため、防除は必要である。
3)本試験は、風速が強めの試験条件で得られた結果である。
5.今後の問題点
1)交信攪乱成立における環境要因(天候・虫数)の解明
2)低風速条件での効果の検討