成績概要書 (2008年 1月作成)
課題分類:
研究課題:とうもろこし(サイレージ用)「LG3215(HE0319)」
担当部署:北見農試作物研究部牧草科・十勝農試作物研究部畑作園芸科・根釧農試研究部作物科・
       上川農試天北支場技術普及部・道立畜試環境草地部草地飼料科
       北農研寒地飼料作物育種研究チーム トウモロコシ育種グループ
協力分担:網走農業改良普及センター遠軽支所・十勝農業改良普及センター十勝西部支所
予算区分:受 託
研究期間:2005〜2007年度(平成17〜19年度)

1.目的 サイレージ用とうもろこし外国導入品種の各地域における適応性を検討し、優良品種選定に資する。

2. 方法
品 種 名:「LG3215(HE0319)」
組 合 せ:3系交配([フリント×フリント]×フリント:構成系統名は不明)
育 成 者:リマグレイン・ベルノイル・ホールディング社(フランス)
登  録:OECD(2003年)

3.成果の概要 (標準品種「エマ」と比較)
1) 長所は乾総重、推定TDN収量が多く、すす紋病及びごま葉枯病抵抗性が強く、初期生育が優れることで、短所は耐倒伏性が根釧地域で劣ることである。
2) 熟期:絹糸抽出期は2日遅く、収穫時熟度はやや進む。雌穂乾物率及び総体乾物率はやや高い。熟期は早生の早に属する。
3) 耐倒伏性:根釧地域では劣り、他地域では並である。
4) 発芽・初期生育:発芽期は2日早く、初期生育は優れる。
5) 収量性・乾物特性:乾総重、推定TDN収量は多い。乾雌穂重割合は高く、推定乾物中TDN割合は並である。
6) 形態特性:稈長は高く、着雌穂高はやや高い。
7) 耐病性:すす紋病抵抗性は「ダイヘイゲン」及び「エマ」より強い。
ごま葉枯病抵抗性は「ダイヘイゲン」及び「エマ」より強い。


  



4.成果の活用面と留意点
1) 普及対象地域 :道北地域。
2) 普及見込面積 :700 ha
3) 配布しうる種子量:15 t
5.残された問題とその対応