成績概要書（2008年1月作成）

課題分類：
研究課題：とうもろこし(サイレージ用)「クウィス(ＨＫ４８０３)」
担当部署：根釧農試研究部作物科・上川農試天北支場技術普及部
　　　　　　北見農試作物研究部牧草科・十勝農試作物研究部畑作園芸科
　　　　　　道立畜試環境草地部草地飼料科
　　　　　　北農研センター寒地飼料作物育種研究チーム
協力分担：網走農業改良普及ｾﾝﾀｰ遠軽支所・十勝農業改良普及ｾﾝﾀｰ十勝西部支所
予算区分：受託
研究期間：2005〜2007年度（平成17〜19年度）

１．目的サイレージ用とうもろこし外国導入品種の各地域における適応性を検討し、優良品種選定に資する。

２. 方法
品種名：「クウィス(ＨＫ４８０３)」（標準品種｢エマ｣（早生の早））
組合せ：単交配（フリント×デント：構成系統名は不明）
育成者：クラインワンツレーベン育種株式会社(ドイツ)
導入者：ホクレン農業協同組合連合会（平成16年導入、平成16年場外予備試験）
登　　録：ＯＥＣＤ（2005年）

３．成果の概要 (標準品種｢エマ」と比較)
1) 長所は多収で雌穂の乾物率が高く、すす紋病に強い。短所はない。
2) 熟期：絹糸抽出期は同日であるが、収穫時熟度はやや進む。雌穂および総体乾物率も高い。熟期は早生の早に属する。
3) 耐倒伏性：並である。
4) 発芽・初期生育：発芽期は2日早く、初期生育は優れる。
5) 収量性・乾物特性：乾総重、推定ＴＤＮ収量は多い。乾雌穂重割合はやや高く、推定乾物中ＴＤＮ割合は並である。
6) 形態特性：稈長および着雌穂高は高い。
7) 耐病性：すす紋病抵抗性は｢ダイヘイゲン｣および｢エマ｣より強い。
ごま葉枯病抵抗性は｢ダイヘイゲン｣および｢エマ｣より強い。

　　　　

４．成果の活用面と留意点
1) 普及対象地域：根釧および道北地域。
2) 普及見込面積：400 ha　　　3) 配布しうる種子量：10t
4)栽培利用上の留意事項：

５．残された問題とその対応