【指導奨励上参考に資するべき事項】
根室国土性調査成績概要

 

 本調査は根室国管内の北部約9万町歩に就き、昭和24年7月より8月に亘り40日間に完成せるものにて、其の結果次の14統40土壌区の設定を行えり。

1  あああ 摩周岳養老系統 あああ土壌区 4
2  あああ  〃  西別統 1
3  あああ  〃  西春別統 3
4  あああ  〃  奔別統 6
5  あああ  〃  標別統 1
6  あああ  〃  開陽統 5
7  あああ  〃  古多糖統 7
8  あああ  〃  計根別統 1
9  あああ  〃  股落統 1
10  あああ 野付海岸統 2
11  あああ 標津川統 4
12  あああ 標津川湿地統 1
13  あああ 忠類川統 3
14  あああ 標津泥炭統 1

 各層土壌分析成績によれば、全酸度は0.41~4.69、平均(48)2.39にて微酸性なるを示し、腐植含量は0.63~17.71%平均(47)9.02にて腐植に富むを示せり。尚養素天然供給量其の他より共通せる特徴を上げ、耕土改良並びに施肥上の注意を示せば次の如し。
 (1) 三要素の天然供給量は概して大ならず、一般に肥沃ならず、三要素の天然供給量は加里就中多く、窒素稍々多きも熟酸は最も少なきを示すを以て、一般に三要素の補給を必要と
   するも、就中特に燐酸に欠乏するを以て其の補給を最も必要とす。
 (2) 概して石灰に欠乏す。
 (3) 堆肥の如き有機質肥料の施用効果大なり。
 (4) 一般に深耕混層耕等の必要を認められる。

  無肥 無N 無P 無K   三要素 N単用 P単用 K単用
三要素試験(燕麦)    29    59    24    86    100      -      -      -
(輪作) 9 99 10 91 100 11 78 12
(連作) 9 82 9 93 100 8 75 9

 

  無肥 無P    精過石反当2.4〆   4.8〆 7.2〆 12.0〆 14.0〆
P用量試験(燕麦)    100    109    335    430      557     537      521

 

堆肥用量試験(燕麦)    不施用区    反200〆    300〆   400〆 500〆
(N及P施用区)    100    119    135    141      142
(P施用区) 100 122 121 133 141