【指導奨励上の参考事項】

摘果方法に関する調査成績

園芸作物研究室

 

1. 目的   りんご及びなしの摘果は従来一般に摘果鋏を使用して行われてきたが、素手で行うことも出来るので、両者に付、其の能率を比
       較検討した。

2. 調査方法   着果の略同一の枝を選び、摘果の早さを比較し更に袋掛けに対する利便を検討した。

3. 成績
 (1) 摘果の速さ
区別 品種 1人1時間当摘果数 同百分率 差のt-検定
鋏摘果 国光 1307ヶ 100 P(n=4)=0.05~0.02
手摘果 1642ヶ 126

 (2) 袋掛の速さ
区別 品種 1人1時間当袋掛数 同百分率 差のt-検定
鋏摘果 国光 337枚 100 P(n=6)=0.7~0.6
手摘果 329枚 98

4. 結論
  摘果は素手による方が能率が高く鋏による摘果より26%速い。又着袋数は両区の差がほとんどなく、素手による摘果の場合残された果梗
 が袋掛の能率に影響がない。