新規導入露地野菜の特性と栽培法
【 要約 】エンダイブ、ロケット、サルシファイ、スコーゾネラ、モロヘイヤ、ヤーコン、レッドキャベツ、コラードについて、播種期、収穫期、生育特性を明らかにした。導入するに当たっての栽培指針とする。
北海道立十勝農業試験場 研究部 園芸科連絡先 0155-62-2431
部会名園芸専門栽培対象葉茎菜類分類指導

【 背景・ねらい 】

 道内の野菜産地では、新たな品目の探索・導入を進めている。国内外では既に栽培 されているが、道内ではまだ経験が少なく、将来の需用拡大が期待される露地野菜8 品目について、その特性を明らかにし、導入するにあたっての作目・品種を選定する 場合の参考に供しようとした。

【 成果の内容・特徴 】

  1. エンダイブ
    播種期:6月中旬頃までである。4月中旬播種は抽台のおそれがあり、温度管理
          に注意が必要である。 収穫期:1〜2週間前に軟白のため葉を結束する。1株重200〜300g程度から収穫
  2. ロケット
    播種期:4〜6月では抽台が発生するので、当面は7月播種が適当である。
    収穫期:葉数10枚以上、1株重25g以上で収穫するのが適当である。
    その他:定植時に植え傷みしやすく、ハウス直播栽培も検討する必要がある。
  3. サルシファイ
    播種期:生育日数が長いので、播種は5月にできるだけ早く行う。
    収穫期:耐霜性も強いとみられるので10月下旬前後に行う。
  4. スコーゾネラ
    播種期:生育日数が長いので、播種は5月にできるだけ早く行う。
    収穫期:耐霜性も強いとみられるので10月下旬前後に行う。
  5. モロヘイヤ
    播種、定植期:4〜5月にハウス内で播種し、晩霜が終わってから定植を行う。
    収穫期:7月に入ると急速に茎葉が繁茂するので適宜収穫する。
  6. ヤーコン
    定植期:晩霜が終わった6月以降に行う。
    収穫期:10月以降、数回霜に当ててから収穫する。
  7. レッドキャベツ
    栽培法はキャベツに準ずる。適品種の選定は今後の課題である。
  8. コラード
    栽培法はキャベツに準ずる。

【 成果の活用面・留意点 】

新規作物を導入するに当たっての資料とする。

【 その他 】

〔その他〕 研究課題名:新規作物の導入と栽培法の確立
予算区分 :受託
研究期間 :平成4年度(平成2年〜平成4年)
研究担当者:佐藤達雄、西田忠志、越智弘明

        「平成5年度普及奨励ならびに指導参考事項」 P.94