平成27年度研究成果
平成27年度北海道農業試験会議(成績会議)畜産部会提出課題
畜産試験場関係
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課題名 | 判定 | 成績の要約 |
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豚および鶏に対するとうもろこし子実主体サイレージの飼料特性 | 指導参考 | とうもろこし子実主体サイレージは、豚および鶏において市販とうもろこしとほぼ同等の飼料成分・栄養価であること、肥育豚および産卵鶏・肉用鶏に49~73%(乾物)含む飼料の給与により、市販配合飼料給与と同等の産肉または産卵成績が得られることを示した。本飼料は豚および鶏に国産自給濃厚飼料として使用できる。 |
北海地鶏Ⅱ種鶏の自然交配法による安定的な素雛生産 | 指導参考 | 自然交配条件下における北海地鶏Ⅱの素雛生産において、雌種鶏(大型シャモ雄×ロードアイランドレッド雌)群に雄種鶏(名古屋雄)を同居(配雄)させる飼養管理技術を示した。雄 種鶏の配雄週齢を16 週、比率を15%とし、馴致を行うことで、有精卵率、雄種鶏の生存率および発育が向上し、安定的な素雛生産が可能となる。 |
高繁殖能力初産母豚における授乳期飼料の栄養水準 | 指導参考 | 哺乳頭数が多い初産母豚の授乳期におけるリジン要求量を明らかにした。リジン含量1.15%に高めた飼料給与により母豚体重減少は軽減し生産性は向上した。またリジン含量1.11% の飼料給与による離乳後の繁殖成績改善効果を現地実証した。授乳期飼料の栄養水準はリジン含量1.15%、TDN 含量75%が推奨される。 |
酪農場における牛白血病ウイルス伝播のリスク要因と防止対策 | 指導参考 | 搾乳牛を群飼育している酪農場においては、血中ウイルス量が高い牛(ハイリスク牛)や夏季舎飼い時の吸血昆虫などが牛白血病ウイルス伝播リスクの要因となる。ハイリスク牛の優先的淘汰や防虫ネット設置などの吸血昆虫対策によりウイルス陽転率が減少し、農場内のウイルス伝播防止に有効であることを明らかにした。 |
SPF豚農場における豚サーコウイルス2型ワクチン接種方法とその効果 | 指導参考 | 豚サーコウイルス2型(PCV2)ワクチンを母豚と子豚に接種(母豚・子豚接種法)しているSPF豚農場の離乳後事故率は、子豚接種の農場より有意に低かった。母豚・子豚接種法は、血清中および環境ふん便中のPCV2検出量を減少させることから、SPF豚農場でも最も望ましいPCV2ワクチンの接種方法と考えられた。 |
採卵成績予測による黒毛和種受精卵ドナー牛選定技術 | 指導参考 | 黒毛和種受精卵ドナー牛を血中AMH 濃度水準で3 区分し、高濃度区分の牛を用いることにより採卵成績の向上が可能である。GRIA1 遺伝子型頻度は黒毛和種の系統により異なっており、系統内でのドナー牛の選定に活用できる。さらに、両者を組み合わせることにより、全きょうだい内でのドナー牛の選定に活用できる。 |
黒毛和種および交雑種去勢牛の育成・肥育一貫飼養における牧草・とうもろこしサイレージ給与技術 | 普及推進 | 黒毛和種および交雑種去勢牛において慣行飼養と遜色のない牛肉生産が可能な育成・肥育期の牧草サイレージ・とうもろこしサイレージ給与技術を確立し、懸念されていたビタミンAコントロールと脂肪色に問題が見られないことを示した。飼料費は約8万円低減でき、TDN 自給率は30 ポイント向上できる。 |
牧草サイレージのTDN推定における過小評価要因の解明と推定式の改良 | 普及推進 | 可消化養分総量(TDN)について現行の推定式に用いられている説明変数の一つをivdNDF(インビトロ可消化中性デタージェント繊維)に置き換え、バイアス補正することにより現行での過小評価が改善され、TDN推定精度は向上した。ivdNDFは判別分析により2群に分けることにより近赤外分析で測定できた。 |
牧草サイレージの揮発性塩基態窒素含量推定方法 | 普及推進 | サイレージ中揮発性塩基態窒素(VBN)含量をアンモニア態窒素含量または水分含量およびpHの値から推定する式を開発した。VBN を粗タンパク質(CP)含量に換算し加算することで、通風熱乾燥サンプルで過小評価とされていたCP 含量を補正することができる。 |
地下茎型イネ科草種に対応したチモシー採草地の植生改善技術と地域における植生改善推進方法 | 普及推進 | 1 番草刈取後のグリホサート系除草剤の茎葉+播種前処理によりリードカナリーグラスおよびシバムギ再生を抑制し、更新翌年秋の牧草率を90%程度にできる。再生草へのスラリー散 布は刈取後10 日以内とし、土壌分析に基づく施肥管理が重要。地域単位での植生改善推進方法と併せ、植生改善指針を示した。 |
とうもろこし(サイレージ用)「P8025(X80A397)」 | 普及奨励 | 「P8025」は早晩性が“ 早生の中” に属し、「チベリウス」より収量がやや多い。また、すす紋病抵抗性がやや強いことから、近年、酪農・畜産の主産地において多発傾向にあるすす紋病による栄養収量の低減を緩和できる。このため、良質サイレージ原料の安定栽培と生産性向上に貢献することが期待できる。 |
シロクローバ「AberPearl」 | 普及奨励 | 「AberPearl」は混播時の合計乾物収量が標準品種より高く、兼用利用にも適することから、道内の放牧向けシロクローバ品種として貢献することが期待できる。 |
シロクローバ「GC158」 |
普及奨励 |
「GC 158」は現在広く普及している「タホラ」に似ているが、永続性に勝り、道内の放牧向けシロクローバ品種として貢献することが期待できる。 |