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畜産試験場

平成30年度研究成果

平成30年度北海道農業試験会議(成績会議)畜産部会提出課題 
畜産試験場関係


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課題名 判定 成績の要約
高泌乳母豚の授乳期飼料給与プログラム 指導参考 授乳母豚への飼料給与において、初産豚は、授乳4日目までは1kg/日の増給とし、平均給与量と最大給与量を5.4kg/日および6.5kg/日とする。経産豚は、平均給与量と最大給与量をほ乳子豚11頭以上では6.8kg/日および8.0kg/日、8~10頭の場合6.4kg/日および7.0kg/日とする。
高水分牧草サイレージ調製時における乳酸菌・酵素製剤「サイマスターAC」の添加効果 指導参考 乳酸菌・酵素製剤「サイマスターAC」は、高水分かつ地下茎型イネ科雑草割合の高い原料草に添加することにより、牧草サイレージの発酵品質を改善できる。製剤添加による発酵品質の改善幅は可溶性炭水化物含量が低い原料草で大きい傾向が見られた。
保存期間が乳用種牛肉の理化学特性および官能評価に及ぼす影響 研究参考 乳用種牛肉の特徴である脂肪含量は保存期間中の変動が小さく、食感(せん断力価)の変動は官能評価に負の影響を及ぼさないことから、と畜後の任意の時点で測定した値は品質情報の指標になりうる。うま味の指標はイノシン酸含量のみより、グルタミン酸の影響を考慮したうま味強度が適していると考えられる。

シロクローバ「AberLasting」

普及奨励

「AberLasting」は、中葉型品種の中でも草勢が穏やかな特性を備えた品種であり、イネ科牧草との混播利用において、イネ科牧草の主体性が維持されやすい。このため、良好な草地植生の維持を通じて良質な自給飼料の安定生産に貢献することが期待できる。

とうもろこし(サイレージ用)「TH1475」

普及奨励

「TH1475」は早晩性が“ 早生の晩” に属し、収量が「KD418」と同程度からやや多い。また、「KD418」より耐倒伏性に優れることから倒伏による栄養収量の低減を緩和できる。このため、良質サイレージ原料の安定栽培と生産性向上に貢献することが期待できる。

とうもろこし(サイレージ用)「KD421(KE5340)」

普及奨励

「KD421」は早晩性が“ 早生の晩”に属し、「KD418」より収量が多い。また、「KD418」より耐倒伏性に優れ、すす紋病抵抗性が強いことから、倒伏およびすす紋病による栄養収量の低減を緩和できる。このため、良質サイレージ原料の安定栽培と生産性向上に貢献することが期待できる。

種鶏の種卵生産性と肉鶏の発育性が優れた高品質地鶏「北海地鶏Ⅲ」

普及奨励

北海地鶏Ⅱ雄系の名古屋種と、雌系の大型シャモを入れ替えることにより、種鶏の種卵生産性と肉鶏の発育が向上した高品質地鶏「北海地鶏Ⅲ」を開発した。これにより種鶏では産卵率が約3割向上し、肉鶏では肉質特性を維持したまま飼育期間が雄で9日、雌で11日短縮し、生産効率の向上に寄与できる。

育種価を利用した系統豚ハマナスW2の繁殖形質改良手法

普及推進

ハマナスW2の現有母豚の総産子数の育種価は、-1.487頭から1.974頭(平均0.29頭)の範囲にある。育種価上位50%の母豚から、産子の近交係数が12.5%未満となるよう交配して次世代の豚を選抜することにより、総産子数の育種価は現行法の0.17頭に対して0.40頭と0.23頭の増加が期待できる。