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畜産試験場

平成22年度研究成果

平成22年度北海道農業試験会議(成績会議)畜産部会提出課題

畜産試験場関係

課題名 判定 成績の要約
北海地鶏Ⅱの地域ブランド化の取り組みとその技術開発 指導参考 地域産業と連携した北海地鶏Ⅱのブランド化について新得町をモデル地域として取り組み、新規参入者向け低コスト導入モデルを実証するとともに、ブランド化に必要な飼育技術として特別飼育鶏方式(飼料への抗菌性物質無添加)やそばの加工残を活用した飼育法を示した。
豚繁殖呼吸障害症候群(PRRS)ウィルスの感染防止対策の効果と改善点 指導参考 子豚へのPRRSウィルスの垂直感染防止対策である母豚の免疫状態安定化を確実に行うためには、感染源の確保と育成雌豚の感染状態のモニタリングが重要である。離乳後の水平感染防止のためには、オールイン・オールアウトのみでなく、豚移動時の感染豚への接触防止や十分な空舎の確保が必要である。
飼料とうもろこしにけるデオキシニバレノール(DON)とゼアラレノン(ZEN)の複合汚染実態およびデオキシニバレノール高濃度汚染要因 指導参考 とうもろこしサイレージのZEN濃度は前処理カラムの使用によりELISAキットで測定できる。DONとZENの複合汚染が見られたが、許容値1ppm以上のZENは検出されなかった。抽糸期~10日間の降雨が産生菌感染を促し、その後の湿潤がDON汚染を助長する。雌穂の物理的損傷や品種の感受性の違いが高濃度汚染要因となる。
飼料自給率80%を目指した乳牛の破砕処理とうもろこしサイレージ多給技術 指導参考 泌乳前期は粗飼料を破砕処理とうもろこしサイレージ(CS)のみとし、併給エネルギー飼料に圧片とうもろこしを用い、粗蛋白質中の分解性蛋白質割合を高め、泌乳後期はCSと牧草サイレージを主体とした飼料設計により、305日間のTDN自給率78%で9000kg以上の乳生産が得られる。
黒毛和種肥育牛への破砕玄米給与法 指導参考 飼料用極多収米品種の粉砕玄米を配合飼料の18%(TDNベースで20%)代替して肥育を行った。肥育成績は慣行肥育の対照区と同等以上で、牛肉の理化学的性状および脂肪酸組成等についても、対照区と同等の成績が得られた。飼料用米は、原物ベースで配合飼料の18%を代替利用できることが明らかとなった。
黒毛和種肥育におけるとうもろこしサイレージを最大限に活用するための飼料給与法 指導参考 とうもろこしサイレージを多給して黒毛和種去勢牛を肥育したところ、飼料(TDN)自給率が40%で枝肉重量が470kg以上、BMS №(牛脂肪交雑基準)が5以上の全道平均並の枝肉生産ができることを示した。
黒毛和種放牧育成牛に対するでん粉粕サイレージの給与法 指導参考 黒毛和種放牧育成牛に対して、併給する補助飼料にでん粉粕サイレージ(PPS)を50%DMまで混合することが可能である。また、給与法は代謝体重あたり、40㎏DM/日であっても日増体重は0.8kg/日を維持することができた。
デオキシニバレノール高濃度汚染飼料の給与が牛の健康と乳生産に及ぼす影響 研究参考 健常な子牛および泌乳牛にそれぞれ21.6ppmおよび16.3ppmの高濃度デオキシニバレノール(DON)汚染飼料を3週間および2ヶ月間給与したところ、本実験条件下では臨床症状、血液・血清生化学性状、子牛の解剖所見および泌乳牛の乳生産成績に顕著な影響は認められなかった。
とうもろこし(サイレージ用)「KD301」 普及奨励 早生-中に属する。標準品種「チベリウス」に比べてすす紋病抵抗性がやや強い。乾雌穂重割合がやや高いことから乾物中の推定TDN割合が高い。
農業資材試験(除草剤)

・飼料用とうもろこしの播種後出芽前における一年生雑草に対する「BAH-0805乳剤」処理

・飼料用とうもろこしの出芽直前から出芽揃における一年生雑草に対する「BAH-0805乳剤」処理

・飼料用とうもろこしの1~2葉期における一年生雑草に対する「BAH-0805乳剤」処理

・飼料用とうもろこしの3~5葉期における一年生雑草に対する「NP-65液剤」処理

指導参考 飼料用とうもろこし向けの2剤・4試験について除草効果を明らかにした。