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酪農試験場天北支場

猿払村長挨拶要旨

猿払村長   森 和正(代理 助役 浜谷 雅) 挨拶要旨

 本日、天北酪農フォーラムが本村で開催されるに当たり、心から歓迎申し上げます。また、日頃より関係機関の皆様には酪農の振興のためにご尽力いただきまして感謝申し上げます。

 北海道農業が我が国の食料基地としていわれるまでには、数々の土地改良事業をはじめとした農業基盤整備事業の積極的な導入が功を奏していると思っております。しかしながら、近年の農業情勢は経済・社会環境の変化に伴い、さらに国際化の一層の進展により、非常に厳しい環境と困難な状況にあります。また、大きな課題を抱えて現在の局面に当たっているということです。このことは、生産者である酪農家の皆様はもとより、我々地方自治体においても非常に大きな影響をもたらしているところです。

 また、BSE、鳥インフルエンザ問題、さらには作物の遺伝子組み換え問題等、マスコミ等で報道されている食の安全が大きな問題として取り上げられているところです。食の安心、安全性が強く求められるとともに、消費者からは食料の安定的供給が強く望まれていると思っています。

 ご存じの通り、本村は漁業とともに酪農を2大基幹産業と位置づけ、振興を図ってきました。その結果、酪農家の皆さんの努力により、生乳生産量は一戸平均450トンを超えるまでになっています。今後、さらなる経営の拡大を図っていただきたいと期待しています。

 本日のテーマは酪農経営の外部支援組織 ~TMRセンターの運営と今後の可能性~ ということですが、本村でも個別経営を主体とした中でトラクタ利用組合等による牧草収穫作業の共同化、コントラへの牧草収穫、堆肥の散布作業等の委託などが徐々にではありますが、農作業の分業化が促進されてきました。

 また、今年度は個人経営から、さらに経営の合理化や規模の拡大を目指した中での一戸法人や数戸による農業生産法人の設立が進んできています。このことは農作業の体系の変化が強く求められてきているものだと感じています。

 本日は何かとお忙しい中を本村までおいでいただいた先駆者のパネラーの方々のご苦労話やご意見をお聴かせいただき、今後の良き手本として、猿払村をはじめ宗谷酪農の振興に役立てて参りたいという決意でおります。

 酪農の果たす役割は非常に大きなものがありますが、人間の営みの原点である人と環境に優しく、自然と共生する酪農が将来に引き継がれることを念願するとともに今後の皆さんの益々のご発展とご健勝を祈念して挨拶に代えさせていただきます。本日はご苦労様です。