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酪農試験場天北支場

定期作況報告

(平成11年6月20日現在)


Ⅰ 気象概況

5月下旬から6月中旬までの気象は以下のように推移した。
5月下旬: 平均最高気温が13.3℃(対平年値比-1.6℃、以下同様)と
平年より低かったが、平均気温は10.0℃(-0.5℃)とほぼ
平年並であった。降水量は30mm(120%)とほぼ平年並であっ
た。日照時間は41.2時間(65%)と平年よりやや少なかった。
平均畑地温は7.9℃(-2.3℃)と平年より低かった。
6月上旬: 平均最高気温が18.7℃(+4.8℃)、平均最低気温が8.3
℃(+1.5℃)とそれぞれ平年より高く、平均気温は14.2℃
と平年より3.7℃高かった。降水量は15mm(60%)と平年よ
りやや少なく、日照時間は77.6時間(188%)と平年より多
かった。平均畑地温は10.8℃(-0.6℃)と平年よりやや低
かった。
6月中旬: 平均最高気温が19.6℃(+4.7℃)、平均最低気温が11.
3℃(+2.9℃)とそれぞれ平年より高く、平均気温は15.6
℃と平年より4.0℃高かった。降水量は0mm(0%)と平年より
少なく、日照時間は45.9時間(115%)とほぼ平年並であっ
た。平均畑地温は13.6℃(+0.7℃)と平年よりやや高かっ
た。
以上、この期間を要約すると、平均気温は6月上旬、中旬が平年より高かったため、3旬の平均で13.3℃(+2.4℃)と平年より高かった。降水量は6月上旬、中旬と平年より少なく推移したため、合計で45mm(62%)と平年よりやや少なかった。日照時間は5月下旬が少なかったが6月上旬で多かったため、合計で164.7時間(114%)とほぼ平年並であった。平均畑地温は5月下旬が低かったため、平均で10.8℃(-0.7℃)と平年よりやや低かった。
4月からの主気象要素の積算値は、平均気温は平年よりやや高く推移し、降水量、日照時間、平均畑地温はほぼ平年並に推移している。

a.季節表


b.主気象要因積算値(4月21日~6月20日)


Ⅱ 作況

1.牧草
1)採草型-Ⅰ(TY・RC) 1番草   作況:やや不良
事由:草丈はチモシーが3.5~6.2cm、アカクローバが0.2~8.7cm低かった。
作況はやや不良である。



2)採草型-Ⅱ(OG・RC) 1番草   作況:やや不良
事由:オーチャードグラスの出穂期は平年に比べて0~4日早く、収穫期は2~5日早かった。草丈はオーチャードグラスが2年目草地で3.4cm、3年目草地で6.3cm低く、アカクローバは2年目草地で4.8cm低かった。乾物収量は2年目草地で92%、3年目草地で94%であった。
以上により作況はやや不良である。



3)放牧型-Ⅰ(OG・WC) 2番草   作況:平年並
事由:6月上旬に降水量が少なく、草丈はオーチャードグラスが2年目草地で2.6cm、3年目草地で3.8cm高く、シロクローバがそれぞれ4.9cm、6.1cm低かった。乾物収量は2年目草地で平年比91%、3年目草地で107%、平均で99%であった。
以上により作況は平年並である。



4)放牧型-Ⅱ(PR・WC) 2番草   作況:やや不良
事由:草丈はペレニアルライグラスが2年目草地で3.6cm、3年目草地で11.9cm低く、シロクローバがそれぞれ10.8cm、11.1cm低かった。乾物収量は2年目草地で平年比94%、3年目草地で86%、平均90%であった。
以上により作況はやや不良である。



2.サイレージ用とうもろこし    作況:やや良
事由:発芽期は両品種とも4日早く、発芽は順調であった。
草丈はヒノデワセで7.1cm、ダイヘイゲンで6.7cm長く、葉数は両品種とも1.1枚多かった。
以上により、作況はやや良である。