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酪農試験場天北支場

定期作況報告

(平成11年8月20日現在)


Ⅰ 気象概況

7月下旬から8月中旬までの気象は以下のように推移した。
7月下旬: 平均最高気温が22.3℃(対平年値比+0.7℃、以下同様)と
平年よりやや高く、平均気温は19.1℃(+0.7℃)と平年よ
りやや高かった。降水量は273mm(488%)と平年より多く、
日照時間は14.8時間(40%)と平年より少なかった。平均畑
地温は16.5℃(-1.3℃)と平年より低かった。
8月上旬: 平均最高気温が27.1℃(+6.2℃)、平均最低気温が20.
4℃(+5.9℃)とそれぞれ平年より高く、平均気温は23.7
℃(+5.9℃)と平年より高かった。降水量は58mm(176%)
と平年より多かった。日照時間は61.1時間(154%)と平年
より多かった。平均畑地温は19.8℃(+1.9℃)と平年より
やや低かった。
8月中旬: 平均最高気温が24.6℃(+3.9℃)、平均最低気温が16.
7℃(+1.6℃)とそれぞれ平年より高く、平均気温は21.0
℃(+3.2℃)と平年より高かった。降水量は76mm(200%)
と平年より多かった。日照時間は52.4時間(186%)と平年
より高かった。平均畑地温は19.8℃(+1.7℃)と平年より
高かった。
以上、この期間を要約すると、平均気温は期間を通じて平年より高く、特に8月上旬は23.7℃(+5.9℃)と高かったため、3旬の平均で20.7℃(+3.3℃)と平年より高かった。降水量は期間を通じて平年より多く、特に7月下旬は273mm(488%)と多かったため、3旬の合計で407mm(320%)と多かった。日照時間は7月下旬で平年より少なかったが、8月上~中旬で多かったため、3旬の合計で128.3時間(123%)と平年よりやや多かった。平均畑地温は7月下旬は平年より低かったが、8月上~下旬は平年より高かったため、3旬の平均で18.2℃(+0.8℃)と平年よりやや高かった。
4月からの主気象要素の積算値は、平均気温は平年よりやや高くし、降水量は平年より多くしている。日照時間、平均畑地温は平年並に推移している。

a.季節表


b.主気象要因積算値(4月21日~8月20日)


Ⅱ 作況

1.牧草
1)採草型-Ⅰ(TY・RC) 2番草   作況:平年並
事由:収穫期は平年より6~9日早かった。草丈はチモシーが3年目草地で10.8cm高く、アカクローバは6.3cm~9.9cm高かった。乾物収量は2年目草地でアカクローバが少なく、3年目草地ではチモシーが少なく、アカクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比93%、3年目草地で111%であった。
以上により作況は平年並である。



2)採草型-Ⅱ(OG・RC) 2番草   作況:平年並
事由:収穫期は平年より9~14日早かった。草丈はオーチャードグラスが4.6~14.0cm低く、アカクローバは2年目草地で4.3cm低く、3年目草地で10.9cm高かった。乾物収量は2年目草地でオーチャードグラス、アカクローバともにやや少なく、3年目草地ではオーチャードグラスが少なく、アカクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比92%、3年目草地で102%であった。
以上により作況は平年並である。



3)放牧型-Ⅰ(OG・WC) 4番草   作況:平年並
事由:草丈はオーチャードグラスが8.4~12.0cm低く、シロクローバが2年目草地で3.1cm高く、3年目草地で2.7cm低かった。乾物収量は2年目草地でシロクローバが多く、3年目草地でオーチャードグラスが少なかった。合計乾物収量は2年目草地で平年比125%、3年目草地で82%であった。
以上により作況は平年並である。



4)放牧型-Ⅱ(PR・WC) 4番草   作況:平年並
事由:草丈はペレニアルライグラスが9.5~10.9cm、シロクローバが3年目草地で7.9cm低かった。乾物収量は2年目草地でシロクローバが多く、3年目草地でペレニアルライグラス、シロクローバともやや少なかった。合計乾物収量は2年目草地で平年比121%、3年目草地で86%であった。
以上により作況は平年並である。



2.サイレージ用とうもろこし    作況:良
事由:抽雄期はいずれの品種も8日早く、抽糸期もヒノデワセで13日、ダイヘイゲンで12日早かった。
以上により、作況は良である。