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酪農試験場天北支場

定期作況報告

(平成11年9月20日現在)


Ⅰ 気象概況

8月下旬から9月中旬までの気象は以下のように推移した。
8月下旬: 平均最高気温が21.5℃(対平年値比-1.1℃、以下同様)と
平年よりやや低かったが、平均最低気温が16.5℃(+0.8℃)
と平年よりやや高かったため、平均気温は18.8℃(-0.1℃)
とほぼ平年並であった。降水量は106mm(177%)と平年より
多く、日照時間は34.6時間(64%)と平年よりやや少なかっ
た。平均畑地温はほぼ平年並であった。
9月上旬: 平均最高気温が24.3℃(+3.5℃)、平均最低気温が16.7
℃(+3.5℃)とそれぞれ平年より高く、平均気温は20.8℃
(+3.9℃)と平年より高かった。降水量は15mm(31%)と
平年より少なく、日照時間は68.7時間(137%)と平年より
多かった。平均畑地温は18.6℃(+1.5℃)と平年よりやや
高かった。
9月中旬: 平均最高気温が20.3℃(+1.4℃)と平年よりやや高く、平
均気温は15.8(+0.9℃)と平年よりやや高かった。降水量
は28mm(56%)と平年より少なく、日照時間は68.5時間(
169%)と平年より多かった。平均畑地温は16.0℃(+0.8
℃)と平年よりやや高かった。
以上、この期間を要約すると、平均気温は9月上旬が20.8℃(+3.9℃)と平年より高く、その他の旬が平年並から平年よりやや高かったため、、3旬の平均で19.1℃(+1.6℃)と平年より高かった。降水量は8月下が多かったが、9月上~中旬はやや少なかったため、3旬の合計は149mm(94%)とほぼ平年並であった。日照時間は8月下旬が平年よりやや少なかったが9月上~下旬は平年よりやや多くから多く推移したため、3旬の合計で171.8時間(119%)とほぼ平年並であった。平均畑地温は平年から平年よりやや高く推移した。
4月からの主気象要素の積算値は、平均気温、日照時間、平均畑地温は平年並に推移している。降水量は781mm(164%)と平年より多く推移している。

a.季節表


b.主気象要因積算値(4月21日~9月20日)


Ⅱ 作況

1.牧草
1)採草型-Ⅰ(TY・RC) 3番草   作況:やや良
事由:草丈はチモシーが4.1~8.0cm、アカクローバは3.0~6.7cm高かった。
以上により作況はやや良である。



2)採草型-Ⅱ(OG・RC) 3番草   作況:平年並
事由:収穫期は平年より20~23日早かった。草丈はオーチャードグラスが2年目草地で1.8cm高く、3年目草地で4.6cm低く、アカクローバは8.0~9.4cm高かった。乾物収量は2年目草地、3年目草地ともオーチャードグラスが少なく、アカクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比99%、3年目草地で90%、平均95%であった。
以上により収穫期が早かったことも考慮し、作況は平年並である。



3)放牧型-Ⅰ(OG・WC) 5番草   作況:平年並
事由:草丈はオーチャードグラスが2年目草地で5.3cm、シロクローバが2.1~2.3cm低かった。乾物収量は2年目草地、3年目草地ともオーチャードグラスが少なかったが、2年目草地ではシロクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比107%、3年目草地で89%、平均98%であった。
以上により作況は平年並である。



4)放牧型-Ⅱ(PR・WC) 5番草   作況:やや不良
事由:草丈はペレニアルライグラスが3.0~4.2cm、シロクローバが1.6~4.2cm低かった。乾物収量はペレニアルライグラスが2年目草地、3年目草地とも少なく、シロクローバが2年目草地で多く、3年目草地とも少なかった。合計乾物収量は2年目草地で平年比95%、3年目草地で85%、平均90%であった。
以上により作況はやや不良である。



2.サイレージ用とうもろこし    作況:平年並
事由:発芽期は両品種とも4日早く、発芽は順調であった。
稈長は平年よりヒノデワセで12cm、ダイヘイゲンで17cm短かった。しかし、抽糸期は平年より早く、子実の熟度は平年より進んでいると思われる。
以上により、作況は平年並である。