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酪農試験場天北支場

定期作況報告

(平成11年10月20日現在)


Ⅰ 気象概況

9月下旬から10月中旬までの気象は以下のように推移した。
9月下旬: 平均最高気温が17.9℃(対平年値比+0.9℃、以下同様)と
平年よりやや高く、平均気温は14.2℃(+1.1℃)と平年よ
りやや高かった。降水量は65mm(90%)、日照時間は56.2
時間(118%)、平均畑地温は13.5℃(+0.1℃)とそれ
ぞれ平年並であった。
10月上旬: 平均最高気温、平均最低気温がそれぞれ平年並みであったが、
平均気温は12.8(+1.5℃)と平年よりやや高かった。降水量
は74mm(206%)と平年より多かった。日照時間は51.3時
間(107%)、平均畑地温は11.5℃(-0.2℃)とそれぞ
れ平年並みであった。
10月中旬: 平均最高気温が13.4℃(-0.6℃)と平年よりやや低く、平
均最低気温が4.4℃(-1.7℃)と平年より低かったが、平均
気温は11.5℃(+1.5℃)と平年よりやや高かった。降水量
は28mm(206%)、日照時間は47.7時間(114%)とほ
ぼ平年並であった。平均畑地温は9.0℃(-1.3℃)と平年よ
りやや低かった。
以上、この期間を要約すると、平均気温は3旬とも平年より1.1~1.5℃高く推移し、3旬の平均で12.8℃(+1.3℃)と平年よりやや高かった。降水量は10月上旬が平年より多かったが、3旬の合計は167mm(117%)とほぼ平年並であった。日照時間は3旬の合計で155.2時間(113%)、平均畑地温は3旬の平均で11.3℃(-0.5℃)とそれぞれ平年並であった。
4月からの主気象要素の積算値は、平均気温は平年よりやや高く推移し、降水量、日照時間、平均畑地温はほぼ平年並に推移している。

a.季節表


b.主気象要因積算値(4月21日~10月20日)


Ⅱ 作況

1.牧草
1)採草型-Ⅰ(TY・RC) 3番草   作況:良
事由:収穫期は平年より12日早かった。草丈はチモシーが2年目草地で1.5cm、3年目草地で5.4cm高く、アカクローバはそれぞれ12.9cm、3.5cm高かった。乾物収量は2年目草地で平年比129%、3年目草地で111%、平均120%であった。
以上により作況は良である。



2)採草型-Ⅱ(OG・RC) 4番草   作況:参考
事由:4番草の草丈はオーチャードグラスが2年目草地で20.1cm、3年目草地で21.8cm、アカクローバはそれぞれ12.5cm、11.8cmであった。



3)放牧型-Ⅰ(OG・WC) 6番草   作況:やや良
事由:草丈はオーチャードグラスが平年に比べて1.0~0.6cm低く平年並、シロクローバも0.3~0.8cm低く平年並であった。乾物収量はオーチャードグラスが少なく。シロクローバが多く、合計乾物収量は2年目草地で平年比126%、3年目草地で98%、平均で112%であった。
以上により作況はやや良である。



4)放牧型-Ⅱ(PR・WC) 6番草   作況:平年並
事由:草丈はペレニアルライグラスが平年に比べて0.2~1.4cm低く平年並、シロクローバが1.5~3.0cmとやや低かった。
乾物収量は2年目草地でペレニアルライグラスが少なく、シロクローバが多く、合計収量は2年目草地で平年比101%、3年目草地で106%、平均104%であった。
以上により作況は平年並である。



2.サイレージ用とうもろこし    作況:良
事由:収穫日は平年より6日早かったが、熟度はヒノデワセで黄熟中~後期、ダイヘイゲンで黄熟中期といずれも平年よりかなり進んでいた。いずれの品種も茎葉の収量は平年より少なかったが、雌穂の収量は乾物ではヒノデワセで平年比179%、ダイヘイゲンで223%と極めて多く、総体の乾物収量はヒノデワセで131%、ダイヘイゲンで144%であった。TDN収量はヒノデワセで140%、ダイヘイゲンで156%であった。総体の乾物率、乾雌穂割合、乾物中のTDN含量はいずれも平年より多かった。
以上により、作況は良である。