水産研究本部

カラフトマス:ます小型定置網漁業

カラフトマス

漁業の情報

漁業許可等の区分第二種共同漁業権漁業
主な操業地域根室海峡、オホーツク海沿岸
取材地オホーツク総合振興局管内紋別市
漁場水深5メートル前後の砂地
漁具網の設置は、垣網を汀(なぎさ)まで張り、錨により固定する。揚網は間口より魚捕部までまくり、船に取り込む。
漁期7月1日~8月31日
漁船規模2.2トン・60馬力の船外機船 1~2隻での操業。
出荷形態熱で変色しないように、魚を船に取り込んだら直ぐに氷をかける。帰港後、メスとオスに分け、出荷する。

対象魚の情報

標準和名カラフトマス
英名pink salmon、humpback salmon
科目サケ目サケ科
学名Oncorhynchus gorbuscha (Walbaum)
俗名、地方名マス、アオマス、セッパリマス、セッパリ、ホンマス
混獲魚サケ(シロザケ)
道内主産地道内沿岸での水揚げがみられるが、特にオホーツク海での漁獲が多い

漁業のすがた

 カラフトマスは、オホーツク海沿岸を中心に夏から秋にかけて、定置網で漁獲されています。夏(7~8月)は小型定置網による漁獲で、浅瀬を回遊するカラフトマスを漁獲するには効率の良い漁法です。
 カラフトマスは2年で回帰します。1年ごとに好漁と不漁の年があり、西暦が偶数の年に多く、奇数の年には少ない現象が続いています。
 

増殖と管理

 カラフトマスもサケと同様に人工種苗放流が続けられています。シロザケと飼育時期が重なりますが、近年では回帰率向上のため飼育水温や放流種苗の大型化等の工夫がなされ、放流数も1億~1億4千万尾を維持しています。
 オホーツク沿岸で水揚げされるカラフトマスのイメージアップを図るために、オホーツクサーモンと名付けてPR活動を行い、消費拡大に努めています。

写真で見る

操業

出港準備:早朝に出漁です。

全景:小型定置網の全景です。

網起こし1:網起こしには2隻の船外機船を使用します。

網起こし2:溜まり網を引き上げます。

網起こし3:みんなで声を掛け合いながら網を引き上げます。

網起こし4:網をたぐり寄せ、2隻が近づいてきました。

網おこし5:魚が見えてきてさらに力が入ります。

網おこし6:まさに銀鱗が踊る瞬間です。

取り込み1:タモで魚をすくい、船に取り込みます。

取り込み2:取り込んだ魚には氷をかけ鮮度を保ちます。

荷揚げ・出荷

荷揚げ1:この日は4,000尾以上の大漁でした。

荷揚げ2:クレーンを使いトラックの大型升に移します。

選別前のマス:この後、1尾1尾選別されます。

選別:集荷場にてセッパリ(オス)とメスにわけて選別します。

出荷:選別が終わり、出荷を待つカラフトマス。

協力:オホーツク総合振興局管内/紋別漁業協同組合 定置部会
取材:網走地区水産技術普及指導所(現 網走西部地区水産技術普及指導所)

最終更新日:2013年03月01日