水産研究本部

クロガシラ:ほっけ・いか・かれい底建網漁業

クロカジラ

漁業の情報

漁業許可等の区分第二種共同漁業権漁業
主な操業地域北海道全域
取材地オホーツク総合振興局管内紋別市
漁場水深40メートル前後の砂地
漁具箱形の網とその網口から左右に延びた垣網によって構成されている。
ドラムによりロープを巻きあげ、船に固定した後、溜まりを引き上げ魚を船に取り込む。
漁期春漁(5月~8月):ホッケ、カレイ
秋漁(10月~12月):ホッケ、イカ
*取材は春漁
漁船規模漁船規模:9.7トン
乗組員:3、4名程度
規模:許可当たり5~7ヶ統
出荷形態鮮魚、加工向け

対象魚の情報

標準和名ホッケ、スルメイカ、クロガシラガレイ
英名ホッケ: arabesque greenling
スルメイカ: Japanese common squid
クロガシラガレイ: cresthead flounder
科目ホッケ: カサゴ目アイナメ科
スルメイカ: ツツイカ目アカイカ科
クロガシラガレイ: カレイ目カレイ科
学名ホッケ: Pleurogrammus azonus Jordan and Metz
スルメイカ: Todarodes Pacificus Steenstrup
クロガシラガレイ: Pleuronectes schrenki (Schmidt)
俗名、地方名ホッケ: ロウソクボッケ、ハルボッケ、ネボッケ
スルメイカ: マイカ
クロガシラガレイ: クロガシラ、クロガレイ、オキガレイ、アカガシラ
混獲魚ニシン、イワシ、ソイ、タラ、カジカ等
道内主産地ホッケ、スルメイカ及びクロガシラガレイは北海道周辺のほぼ全域

漁業のすがた

 紋別のほっけ・いか・かれい底建網漁業は、5月~8月までと10月~12月にかけて操業が行われている。 主に漁獲されるホッケは、ホタテ貝に次ぐ漁獲量で、春と秋に大量に漁獲される。大型魚は箱詰めに選別し、「開き」「ぬか漬け」などに加工されている。小型魚はバラとして市場へ出荷し、すり身やミールになっている。オホーツクのホッケは脂が乗り、特に「開きホッケ」は、人気の高い水産物の一つである。
 

増殖と管理

 地元漁協、市役所、遊魚団体で資源を永続的・安定的に利用するため、漁業と遊魚が協調しあい、18センチメートル未満のカレイ類は海中還元する等、資源保護に取り組んでいる。

写真で見る

模式

模型写真:底建網の模型の写真です。タマリ(溜まり網)に入ったものを漁獲します。 (写真提供:紋別市博物館)

操業

使用漁船:使用漁船は10トン未満の動力船です。

揚網1:夜の明けきらぬうちから網おこし作業の開始です。ドラムでロープを巻き上げます。

揚網2:巻揚ロープを引き揚げていきます。

揚網3:タマリの網が上がってきました。

揚網4:ボンブ(簡易クレーン)で吊り上げます。

揚網5:タマリ網を船上に取り込みます。

揚網6:袋尻のファスナーのところまで引き上げます。

揚網7:ファスナーを開きます。

揚網8:網の中の漁獲物を確認しています。

揚網9:ホッケが大漁です。

収容1:漁獲物は大きなタモですくいあげます。

収容2:船倉に取り込みます。

収容3:この日はホッケだけで約8トンの水揚げでした。

漁獲物1:大型のホッケです。

漁獲物2:クロガシラガレイです。春漁のため、スルメイカは漁獲されません。

荷揚げ

荷揚げ1:車載クレーンを使いトラックに積み替えます。

荷揚げ2:型の良いものは箱詰めにします。

協力:オホーツク総合振興局管内/紋別漁業協同組合 底建網部会
取材:網走地区水産技術普及指導所(現 網走西部地区水産技術普及指導所)

最終更新日:2013年03月01日