漁業の情報
漁業許可等の区分 | 区画漁業権漁業(試験事業) |
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主な操業地域 | 胆振総合振興局管内室蘭市、後志総合振興局管内古平町 |
取材地 | 胆振総合振興局管内室蘭市追直地区 |
養殖場 | 追直漁港防波堤内側 水深10メートル |
養殖施設 | 鉄製浮体式網生け簀 大割り(縦10メートル×横10メートル×深さ5メートル 有効容積400立方メートル) 8基 中割り(縦5メートル×横5メートル×深さ5メートル 有効容積100立方メートル) 19基 飼育初期は中割りの3基を小割り(縦2.5メートル×横2.5メートル×深さ2.5メートル 有効容積 12.5立方メートル)に区切って12面を使用 |
養殖期間 | 30~36ヶ月 |
漁船規模 | 船外機船(1.3トン)、定置おこし船(19トン) |
出荷形態 | 活魚 |
対象魚の情報
標準和名 | クロソイ |
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英名 | jacopever 、kurosoi rockfish |
科目 | カサゴ目フサカサゴ科 |
学名 | Sebastes schlegelii Hilgendorf |
俗名、地方名 | クロゾイ、ナガラゾイ、ナガラ |
混獲魚 | なし |
道内主産地 | 胆振総合振興局管内室蘭市、後志総合振興局管内古平町 |
漁業のすがた
6月に栽培公社瀬棚事業場から平均全長40ミリメートルの稚魚を5万尾輸送して海中生簀に収容します。収容数は中割り生簀1基に20,000尾、小割り生簀3面に10,000尾ずつです。その後、魚の成長に伴って収容密度を減らして分散を繰り返していきます。
収容後2年半飼育して、重量が450グラム以上になった魚から順次活魚で出荷し3年後までに全数を出荷する体制で行っています。
収容後2年半飼育して、重量が450グラム以上になった魚から順次活魚で出荷し3年後までに全数を出荷する体制で行っています。
増殖と管理
平成10年から海中養殖試験事業として実施されています。平成10年収容魚(平成10年魚)30,000尾の1年後の生残率は91パーセント、出荷時期(収容後27ヶ月)では66パーセントでした。しかし、採算面で30,000尾では合わないことや通年出荷体制の確立を目指して収容数を50,000尾に増やし、生簀を大型化して収容密度を減らして生残率の向上を図りました。
生残率の年変動が大きいことから、平成15、16年魚は70,000尾収容しましたが、平成17年からは50,000尾に戻しています。平成17年度はトレーサビリティ*を試行し、1回目に出荷した魚(全て500グラム以上)の内160尾にタグを付けました。
*トレーサビリティ:製品の流通経路を生産から最終消費段階まで追跡が可能な状態をいう。
生残率の年変動が大きいことから、平成15、16年魚は70,000尾収容しましたが、平成17年からは50,000尾に戻しています。平成17年度はトレーサビリティ*を試行し、1回目に出荷した魚(全て500グラム以上)の内160尾にタグを付けました。
*トレーサビリティ:製品の流通経路を生産から最終消費段階まで追跡が可能な状態をいう。
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養殖施設
生け簀1:生け簀の枠体。外洋での養殖も考慮して試験用の施設を設置して耐久性を検討しています。
生け簀2:養殖を行っている生簀です。大・中の生簀が並んでいます。
養殖の流れ
クロソイ:生簀内の魚の様子です。
管理1:定期的に網換えと分散を行っています。
管理2:網から魚をすくい揚げて移しています。
管理3:このときに生きている魚を全て数えます。成長によって収容数と生簀の大きさを替えるためです。
1年目:収容1年後の魚です。ずいぶん大きくなりました。
出荷
選別:出荷サイズに達したものから取り上げて慎重に運び出します。
出荷魚:この日に出荷された魚は500グラム以上の大型でした。試験的にタグを付けています。
協力:胆振総合振興局管内/室蘭漁業協同組合
取材:胆振地区水産技術普及指導所