漁業の情報
漁業許可等の区分 | 自由漁業 |
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主な操業地域 | 日本海沿岸海域 |
取材地 | 檜山振興局管内せたな町瀬棚区(旧瀬棚町) |
漁場 | 沿岸から1キロメートル 水深30メートル~60メートル 砂地 |
漁具 | ステンレス針金15メートル程度の手元道糸にへら(潜行板)6から8枚にパール擬餌針を付け、速力を微速(2~3ノット)にして釣獲する。 |
漁期 | 12月から5月中旬 |
漁船規模 | 動力船 2~4トン型 1人乗り |
出荷形態 | 鮮魚 |
対象魚の情報
ケガニ
標準和名 | サクラマス |
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英名 | masu salmon 、cherry salmon |
科目 | サケ目サケ科 |
学名 | Oncorhynchus masou masou (Brevoort) |
俗名、地方名 | ホンマス、クチグロ、イタマス(大型で体高の高いもの)、ヤマベ(降海前幼魚または河川残留魚) |
混獲魚 | なし |
道内主産地 | 噴火湾、オホーツク、日本海 |
漁業のすがた
小型船の1人乗りで操業可能であり、太宗漁業のひとつになっています。この漁業で使用されるへら(潜行板)は各漁業者がよく乾燥した桐材で手作りで作成し、海水の浸透を防止する塗料を塗っています。
操業は日の出から日暮れまで行われますが、その日の出荷は午前中にセリが行われるので、午前中に一度帰港し、午後からも出港することがあります。
操業は日の出から日暮れまで行われますが、その日の出荷は午前中にセリが行われるので、午前中に一度帰港し、午後からも出港することがあります。
増殖と管理
サクラマス人工種苗放流が取り組まれていますが、天然資源が多くを占めているのが現状です。
河川に依存する度合いが非常に大きいので、河川環境保全の取り組みが行われ、その一環として砂防ダムに作られた魚道の清掃等が行われています。
河川に依存する度合いが非常に大きいので、河川環境保全の取り組みが行われ、その一環として砂防ダムに作られた魚道の清掃等が行われています。
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漁具
漁具1:潜行板(へら)と道糸部分の針金
漁具2:へらは5枚から8枚を使用します。
パール擬餌針:替えの擬餌針は多く用意しています
操業
へら曳き:速力を微速(2~3ノット)にして魚群の遊泳層をつかみます。
釣り揚げ:サクラマスが食いついたら船を円形に反転するようにして操作して引き揚げ、魚掛りしたへらを引き寄せてたも網ですくい上げます。
活締め:漁獲したサクラマスは、暴れて鱗が落ちないようにすぐに締めます。
釣獲物:重量別に小500グラム未満、中500グラム以上、大1キログラム、大大2キログラム、特大3キログラム以上で仕分けされて出荷されています。
帰港:出荷時間に間に合わせ帰港します。
陸揚げ:陸で待つ母さんや漁協職員も陸揚げを手伝います。今日の釣果が気になります。
選別・出荷
漁獲物の運搬:母さんもお手伝いです。
選別1:1尾ずつ計量し選別します。
選別2:大サイズのサクラマスに良い値段が付くことを期待して選別します。
出荷:本日の全体の漁模様はどうだったでしょうか?
放流魚の市場調査
市場調査:水産孵化場の職員が放流魚の調査をしています。
稚魚放流・魚道清掃
稚魚放流:漁業者が見守る中、約1年半陸上で飼育された稚魚を春に放流します。すぐに降海していくので、放流効果が望まれています。
魚道清掃1:毎年檜山管内漁業士会や地元釣団体、関係機関等が協力し、魚道に溜まった砂、石を除去しています。
魚道清掃2:落差の大きいダムには魚道が無いとサクラマスは行き来出来ません。
魚道清掃3:魚道に溜まった砂利、石等はサクラマスの遡上を妨げます。
魚道清掃4:魚道があっても埋もれていては機能しないので、堆積物は定期的に取り除く必要があります。
魚道清掃5:流木も魚道から撤去します。
協力:檜山振興局管内/ひやま漁業協同組合 瀬棚支所
取材:檜山北部地区水産技術普及指導所