水産研究本部

スケトウダラ:すけとうだら刺し網漁業(道東)

スケトウダラ

漁業の情報

漁業許可等の区分知事許可漁業
主な操業地域根室海峡羅臼海域(北海道海面漁業調整規則に定められたライン内)
取材地根室振興局管内羅臼町
漁場距岸約2,000~13,000メートルの範囲。主要漁場は4,000~5,500メートル。
底質は岩盤、岩礁、砂利、砂泥と様々。好漁場となるのは、砂泥で岩盤が散在しているところ。
水深は120~750メートルまで。時期により主漁場は深浅移動する。
漁具刺し網:ナイロンテグス4号、目合97ミリメートル、丈目120目、1反37.5メートル×28反×2放し(建て)
漁期主漁期1月~3月
漁船規模3~5トン:15~20反 1隻2放し(建て)
5~10トン:20~35反 1隻2放し
10~20トン:35~50反 1隻2放し
出荷形態船上で網からはずし魚箱に詰めて出荷。主漁期は寒冷時期のため特別な鮮度保持は行っていない。その他の時期は氷を使用。出荷先は、地元加工業者。

対象魚の情報


 

標準和名スケトウダラ
英名walleye pollock、Alaska pollack
科目タラ目タラ科
学名Theragra chalcogramma (Pallas)
俗名、地方名スケソウダラ、スケソ、スケトウ、ピンスケ(小型魚)、マゴスケ(小型魚)、ウマスケ(大型魚)
混獲魚マダラ、キチジ等
道内主産地根室海峡、道東太平洋、噴火湾、日本海、オホーツク海

漁業のすがた

 本道におけるスケトウダラは、太平洋、日本海、オホーツク及び根室海峡系群の4つに大別でき、羅臼海域で漁獲されるのは、根室海峡系群です。
 羅臼海域での漁獲量は、1980年代から1990年にかけては全道の半数近くを占めており、1989年のピーク時には11万トンを記録しました。しかし、1990年代に入ってから激減し、近年は1万トン前後で推移しています。
 当海域の漁期は周年ですが、冬期の産卵群に主体が置かれ、主に刺し網とはえ縄で漁獲されています。
 知床半島と国後島の間には、操業自粛ラインが存在しており、これが、ロシア側の漁獲量や若齢魚の分布動向を不明瞭なものとし、資源管理上の障壁となっています。
ただし、平成10年より北方四島周辺海域における安全操業が開始され、漁獲割当量など操業条件が定められた中での操業が行われています。
 

増殖と管理

 資源状態が低迷していることから、漁協では、操業船を再編し経営合理化を図っています。また、漁獲量や漁具、出入港時間などの詳細事項が部会により定められており、各種制限の中で資源管理に基づいた操業が行われています。中でも刺し網の目合は、3寸2分(97ミリメートル)とすけとうだら刺し網にしては大きな目合を用いているとともに、産卵期(3月)における操業自粛を行っています。
 このほか、水産試験場(現 道総研水産研究本部)が中心となり、漁獲物測定、漁獲量調査並びに魚探調査などを行い、限られた海域内で最大限正確な資源動向を把握するための資料解析が行われています。また、漁協では、卵仔稚魚分布調査を行い、産卵時期と規模の把握に努めています。
 増殖については、過去に漁業者自ら洋上で人工受精卵放流を行った経緯もありますが、船上から放流しても海水温が低いため明確な増殖効果は現れませんでした。
 現在は、産卵盛期の親魚や産卵場所を保護する方が効果的と判断し、産卵期に禁漁区を設け親魚の保護に努めています。

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漁具

漁具(網地):目合いは98ミリメートルと大きい。

漁具(沈子):石を括(くく)り沈子としています。

漁業・漁獲の流れ

投網1:船団が一列に並び一斉に網を刺す。船同士の間隔は20~30メートル程度。

投網2:船尾よりアンカー、浮標を投入後に刺し網を投入します。

投網3:刺し網を順次繰り出し投入します。

揚網1:ネットホーラー(揚網機)で網を巻き取ります。

揚網2

揚網3:まとまって羅網(らもう)したときの状況です。

網外し:網を巻き上げながら魚を外していきます。

箱詰め1:外した魚を魚箱に詰める。船員それぞれ役割分担されています。

箱詰め2:箱詰めされたスケトウダラです。

出荷状況

荷揚げ1:船からトラックへ積み込みます。

荷揚げ2:魚は市場に並べられます。昔の漁獲量がピークだった時は、市場の外にも魚箱が溢れていたそうです。

協力:根室振興局管内/羅臼漁業協同組合
取材:根室地区水産技術普及指導所 標津支所

最終更新日:2013年03月01日