水産研究本部

ホッケ:中型まき網漁業(ホッケ)

ホッケ

漁業の情報

漁業許可等の区分知事許可漁業
主な操業地域宗谷総合振興局管内沿岸域
取材地宗谷総合振興局管内利尻町
漁場利尻町仙法志沖(距岸5キロメートル、水深40メートル前後、底質:岩礁)
漁具網は長さ約300メートル、高さ約40メートルのほぼ長方形となっている。
網地はナイロン製で身網の目合8節(4.3センチメートル)を使用し、網の要所要所には強度を必要とする箇所があり、その部分では身網よりも糸が太く、幾分小さな網目となっている。シーアンカーを投入すれば網は自動的に投網される。
漁期3~6月
漁船規模20トン未満
出荷形態生鮮

対象魚の情報

標準和名ホッケ
英名arabesque greenling
科目カサゴ目アイナメ科
学名Pleurogrammus azonus Jordan Metz
俗名、地方名ロウソクボッケ、ハルボッケ、ネボッケ
混獲魚なし
道内主産地北海道全域

漁業のすがた

 目視観察と魚群探知機を頼りに潮境の表層に集まるアミ類を索餌するため群れるホッケを探す。魚群探知機でいくつかの魚群を発見した場合、目印を海面になげた後、その周辺をさらに目視と探知機でその群の大きさを確認する。船頭の合図によって投網するが潮流の早い時は潮流を包むようにし、揚網は船の位置が潮下になるようにする。船は船頭を含め7名程度が乗船し投網に約1時間、網揚げには約2時間を要し、かなりの人力を必要とする。
 

増殖と管理

 利尻島では合計3隻しか操業していない。また、操業期間は3月から6月までの4ヶ月に限られる。

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操業

魚群探知機:早朝3時に出航し、目視と魚群探知機を使ってホッケの群れを探します。

投網1:魚群を見つけたら船尾から網を入れます。 

投網2:魚群探知機で群れの動きを見ながら囲むように網を入れていきます。

投網3

投網4:網を入れ終わりました。

揚網1:網をたぐり寄せていきます。

揚網2:網を巻き上げる作業は約2時間続きます。

揚網終了:網が絞られ、魚が集まりました。

取り込み1:タモで船内に取り込みます。

取り込み2:タモはクレーンで吊り上げます。

取り込み3:魚目当てにカモメが寄ってきます。

収容1:船倉へ収容します。

収容2:すぐに船倉がいっぱいになりました。

荷揚げ

荷揚げ1:ホッケは船倉に入りきらず矢板を立てた甲板までいっぱいです。

荷揚げ2:大型のタモを使い陸揚げします。

荷揚げ3:鮮度が下がらないよう陸揚げ作業は時間との勝負です。

荷揚げ4:籠も使って荷揚げです。

選別・保存
 陸揚げされたホッケの多くはそのままトラックに積み込み、本道の加工会社に輸送されます。また、一部は選別し冷凍保存し地元加工品として販売されます。

選別1:荷捌き所で選別を行います。

選別2:専用の鉄のバット(冷凍パーン)に並べます。

保存:選別されたホッケは冷凍保存し、地元で加工された後、販売されます。

協力:宗谷総合振興局管内/仙法志漁業協同組合
取材:利尻地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年03月01日