水産研究本部

ホテイウオ(ごっこ):ほていうお(ごっこ)刺し網漁業

ホテイウオ(ごっこ)

漁業の情報

漁業許可等の区分第二種共同漁業権漁業
主な操業地域渡島総合振興局管内鹿部町から恵山岬を経て函館市の沿岸
取材地渡島総合振興局管内函館市弁才町(旧戸井町)
漁場水深10メートル以浅の岩場
漁具刺し網
網地:ナイロン・モノ2.5号、目合12.1センチメートル、40目掛内縮結浮子方(うちいせあばかた)4.8割、沈子方(ちんしかた)4割
仕立て上り:浮子方72.6メートル、沈子方62.9メートル
浮子綱:ダンライン岩糸12-15号
沈子綱:ダンライン鉛芯入110グラム 
漁期1~4月
漁船規模1トン程度の船外機船
出荷形態鮮魚

対象魚の情報

標準和名ホテイウオ
英名smooth lumpsucker
科目カサゴ目ダンゴウオ科
学名Aptocyclus ventricosus (Pallas)
俗名、地方名ゴッコ
混獲魚カレイ類、ホッケ、アイナメ
道内主産地道南太平洋から津軽海峡沿岸を経て日本海の沿岸各地

漁業のすがた

 ホテイウオは夜行性で夕方から活発に活動するので、これに合わせて夕方に網を敷設し、翌朝に揚網するのが一般的です。水揚げすると空気を吸って膨らむので、網外しを容易にするために頭部を棒で叩き、空気抜きを行います。
 例年、漁期前半は雄が多いが2月に入ると雌の比率が高くなり、水揚げも増加します。2月中旬の盛漁期には2放しで最高60箱(850キログラム程度)が水揚げされることもありますが、平均的な水揚げは15~16箱程度です。
 

増殖と管理

 増殖、資源管理とも特に実施されていません。

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漁具

刺し網1:仕立て方はかれい刺し網と同じですが、糸は細くなっています。

刺し網2:漁業者によっては縮結(いせ)を多くし、浮子(あば)を増やす場合もあります。

操業

刺し網敷設1:漁場へは5分ほどで到着し、ゴッコの活動が活発化する前(15時頃)に網を敷設します。

刺し網敷設2:刺し網2放し(約400メートル)の敷設は20分程度で終了します。

揚網1:夜明け前から揚網を開始します。

揚網2:漁模様によりますが、30~40分で刺し網1放しを揚網します。

揚網3:この日は人力で揚網を行いましたが、ドラムを使用する方法が一般的です。

網外し作業:膨らんだホテイウオを萎ませて網外しを行います。所要時間は2時間前後です。

漁獲物:漁獲物は一時的に船上に集められた後、雌雄に選別されます。

網の手入れ:網外し後は雑物を取り除き、破損箇所を補修します。

出荷

出荷:魚箱は軽トラックに積まれ、漁協の荷捌き所へ運搬され出荷されます。

協力:渡島総合振興局管内/戸井漁業協同組合 東戸井支所(旧 東戸井漁業協同組合)
取材:渡島南部地区水産技術普及指導所(現 渡島中部地区水産技術普及指導所)

最終更新日:2013年03月01日