水産研究本部

ワカメ:わかめ漁業

ワカメ

漁業の情報

漁業許可等の区分第一種共同漁業権漁業
主な操業地域渡島、胆振、宗谷、後志、檜山 振興局管内
取材地胆振総合振興局管内室蘭市追直地区
漁場水深3~5メートル
漁具かま、覗きめがね
漁期3~6月
漁船規模1トン未満
出荷形態乾燥袋詰め

対象魚の情報

標準和名ワカメ
英名sea mustard、brown seaweed、wakame seaweed
科目コンブ目チガイソ科
学名Undaria pinnatifida (Harvey) Suringar
俗名、地方名和布
混獲魚なし
道内主産地渡島、宗谷沿岸の岩礁域

漁業のすがた

春の陽射しが感じられる頃、港近くの干場には大量のワカメが並びます。わかめ漁業は、1人乗りの磯舟でノゾキと呼ばれる箱めがねを頭に付けて水中を見ながら足で操船し、かまでワカメを刈って採っていきます。
操業は晴れた日の日の出頃から行い9時前には漁港に戻ってきます。その後、生のワカメを干し棒に掛けて水を切り、芯抜きを行う場合もあります。その後干場に広げ、室蘭では棒状に乾燥したワカメを束ねていきます。その後、出荷用に袋詰めして完成です。
 

増殖と管理

特別な増殖手段や管理は行っていません。そのため、漁獲量はその年の環境条件に左右されてしまいます。また、天日干しで乾燥するために晴れた日が続かないと漁獲ができません。
北海道のわかめ漁業は、本州産養殖ワカメの流通の影響や、採取する漁業者の高齢化等の要因により着業者が減少傾向にあります。

写真で見る

漁具

漁具1:採取漁具のかまは各人が扱い易いように調整を行います。ワカメを探すためのノゾキと呼ばれる箱めがねです。

漁具2:採取場所の水深によってかまの角度や長さを変える工夫をしています。

操業

操業1:操業場所の様子です。水深3~5メートルの岩礁域で行われています。

操業2:ワカメの繁茂の良い所に船が集まっています。

操業3:わかめ漁業は一人乗りで水中をノゾキで見ながら足で操船して行います。熟練の技が必要です

操業4:操業の様子です。競い合うようにワカメを刈り取っています。

出荷

乾燥1:採取したワカメは陸上の干場(かんば)と呼ばれる乾燥場所で乾燥を行います。

乾燥2:場合によっては芯を抜く作業を行うこともあります。

乾燥3:芯抜きの様子です。カミソリで割いています。

乾燥4:乾燥したワカメを集めてシ-トで包みます。

乾燥5:集めた乾燥ワカメの様子です。

製品:袋詰めして出荷される製品です。

協力:胆振総合振興局管内/室蘭漁業協同組合
取材:胆振地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年03月01日