水産研究本部

アカガレイ:かれい刺し網漁業(アカガレイ)

アカガレイ

漁業の情報

漁業許可等の区分第二種共同漁業権漁業
主な操業地域渡島、胆振、日高、十勝、網走、宗谷、留萌、石狩、後志、管内
取材地胆振総合振興局管内伊達市有珠地区
漁場水深60~70メートルの砂底質
漁具刺し網
目合い=3.7~3.8寸目(11.2~11.5センチメートル) 縮結(いせ)=6.0~5.5割
漁期1、3~12月
漁船規模5トン未満
出荷形態生鮮

対象魚の情報

標準和名アカガレイ
英名flathead flounder、red halibut
科目カレイ目カレイ科
学名Hippoglossoides dubius Schmidt
俗名、地方名ミガレイ、ミズクサ、アカ
混獲魚ワラズカ、カジカ類、ヒトデ類、ソウハチ、ヒレグロ
道内主産地噴火湾、太平洋、日本海北部・中部

漁業のすがた

 2月の産卵期を除く周年行われている漁業ですが、秋口に最盛期を迎えます。深夜2時に出港して網を揚げ始めます。網の長さは100間(約150メートル)ものを10放し(建て)入れます。総延長は1,500メートルになります。取材の時は2時半頃から網を揚げ始め、終わったときは5時でした。

魚の掛かりが少ない時は、魚を外しながら網を揚げますが、多いときは帰港してから外します。沖で網から外した魚は、氷の入ったコンテナに収容して鮮度を保ちます。全ての網を揚げ終わってから新しい網を投入して一連の作業は終了します。

増殖と管理

噴火湾のアカガレイは、過去に5才以上の成魚が大幅に減少して資源が激減しました。そのため漁業者が自主的に産卵期の禁漁、目合の拡大、2日間以上の留め網の禁止等の資源保護に努め、漁業管理を徹底しました。その後、卓越年級群が発生し資源は回復傾向にあります。

現在も目合の拡大(従来は3.5寸(10.6センチメートル)以上、平成15年から3.7寸(11.2センチメートル)以上)を行う等で資源の維持に努めています。 

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操業

出港:深夜2時に出港して漁場までは30分程度で着きます。

揚網1:目標の浮標(ボンデン)を引き揚げ、揚網を開始します。揚網にはネットホーラー(揚網機)を使用します。

揚網2:網を揚げながらも今日の漁模様が気になります。

漁獲物1:他のカレイ類に混じって、アカガレイが掛かっていました。

漁獲物2:網から素早く外して氷入りのタンクに収容します。

漁獲物3:魚の掛かりが多い為、網ごと持ち帰って陸上で外します(この日は通常の3倍のコンテナ6個分の漁獲でした)。

揚網3:2時間半後の5時に最後の網が揚がり終わりの浮標(ボンデン)が見えてきました。

投網準備:明日の操業のため、代わりの網を入れる準備をします。

投網1:船頭の合図で投網開始です。

投網2:網は繋ぎ合わせて入れていきます。

投網3:最後に重りを入れます。

投網4:目標の浮標(ボンデン)の準備です。

投網5:浮標(ボンデン)を投げ入れて終了です。

漁獲物

漁獲物1:アカガレイの出荷の様子です(今回は大漁のためコンテナで計量です)。

漁獲物2:ソウハチの出荷の様子です。

漁獲物3:ヒレグロも獲れました。

漁獲物4:ワラヅカも多く掛かりました。

漁獲物5:カレイ類以外も網に掛かります(外したヒトデ類他)。

協力:胆振総合振興局管内/いぶり噴火湾漁業協同組合 有珠地区刺網部会
取材:胆振地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年05月08日