水産研究本部

試験研究は今 No.88「平成3年度ホタテガイ稚貝付着数状況について」(1991年12月20日)

専技室から 平成3年ホタテガイ稚貝付着状況について

  水産業専門技術員室では、全道の指導所を通じ6月以降のホタテガイ稚貝の付着状況を調査し、その都度速報として情報を現地に提供してきたところですが、この度その概要を、まとめましたのでお知らせします。報告は18指導所の担当45漁協からのものです。

結果

付着状況
  本年のホタテガイ稚貝付着状況は、全道的に昨年に引き続き極めて良い結果となりました。昨年並のところはわずかに6漁協で、不良の所はありませんでした。
  地区別の採苗器1袋当り(捧網を採苗器として用いているところは網地100グラム当り)の付着数は図-1のとおりです。噴火湾では20万粒を越える付着もみられました。海域別にみると表-1のとおりでした。
    • 表1
採苗器垂下時期
  5月中旬から6月中旬が採苗器投入の盛期でした。日本海や津軽海峡では早く日高沿岸や噴火湾・根室海峡では遅くなる傾向がありました。
採苗器の種類
   噴火湾や渡島太平洋では棒網方式が主体ですが、その他の地区ではネトロンやタマネギ袋を外網とし、内網をネトロン1メートル前後のものを2~3枚としたものや、鮭鱒流し網などの古網を200~400グラム程度詰めた袋網方式が主体となっています。
    • 図1
※図の数値は最後に報告のあった平均値を表示した(百単位)。タマネギ袋やネトロンの袋網式では一袋当り、棒網式では100マイクログラム当りとした。(水産業専門技術員 中尾 博己)