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温水養殖センターを訪ねて -伊達市温水養殖センター-
今回の浜ウオッチングは、栽培漁業の盛んな噴火湾、その湾奥に位置する伊達市長和にある伊達市温水養殖センターを訪ね、ウニの種苗生産・マツカワの中間育成に取り組んでいる様子を主任の沖崎さんに伺いました。

- センターの特色
運営は、伊達市、伊達・有珠の両漁協北電伊達発電所で構成する、伊達温水養殖センター運営協議会があたり、事務局は伊達市経済部水産課に置かれています。

- 施設の概要
温排水の供給は電力需要の変動により火力発電量の変化が大きく、安定した供給が出来なくなり、現在は北電より加温水(淡水)の供給を受け(1,500リットル/時)熱交換器を通して冬期間のみ、病気の発生、換水率等を勘案し13度に温度調整をしています。従業員は、職員2名と通常は女性のパートの方2名で飼育管理を行っています。

- 事業の内容
噴火湾沿岸のカレイ類の資源は年々減少傾向を示し、なかでもマツカワは高級魚として注目されておりますが幻の魚となりつつありますので、本センターでは一昨年より日栽協厚岸事業場から稚魚(全長39ミリメートル前後)の分譲を受け、ヒラメ稚魚用のドライペレット、イカナゴ等を給餌し中間育成を行っております。本年も同じく厚岸事業場から6月に無選別稚魚を含め5千尾の分譲を受け現在飼育しております。病気の発生や地震による取水施設の破損など大変でしたが、来春には全長22センチメートルサイズまで成長させ標識をつけて伊達沖合に放流します。
センターではコンブの種苗生産もやっており、これはウニの餌用の種苗が主ですが、漁業者からの依頼があればそれにも応えています。
沖崎さんは彼個人的な希望としながら、親魚の確保、初期餌料の生産等難しい問題もあるが、道内でも既に種苗生産をしている所もあるので是非クロソイの種苗生産に挑戦したいと意欲を燃やしております。
(函館水試室蘭支場水産業専門技術員)
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