木質バイオマス

もくしつバイオマス


バイオマスとは、「生き物から生まれたしげん」のことです。
バイオマスには木や草、動物やそのうんちやおしっこまでふくまれます。
木や草をもやしたり、動物のうんちからガスをつくったりして、それらをねんりょうにして、でんきを作ったりすることができます。このように「バイオマス」を「ねんりょう」として使うことができます。

バイオマスのうち、木にかかわるものを「木質(もくしつ)バイオマス」といいます。細い木のえだや木の皮なども、ねんりょうとしてむだなく使うことができます。

ストーブなどに使う、「灯油(とうゆ)」は「石油(せきゆ)」から作られます。
「石炭(せきたん)」は、火力発電所で、電気を作るために使われてきました。
「石油」や「石炭」は、もやしたときに、二酸化炭素(にさんかたんそ)が出ます。
これが地球温暖化(ちきゅうおんだんか)を進める原いんとして、今、問題になっています。

植物は、生長するときに二酸化炭素をすいこんでいます。
もやしたり、くさったりすると二酸化炭素を出しますが、みきやくきにためてあった分以上は出さないので、二酸化炭素は、植物が生長する前のりょうにもどるだけで、それより多くふえることはありません。


イラスト:イメージグラフ(樹木は生長するときに二酸化炭素を吸収し、体に貯めて大きくなります。燃えたり腐ったりすると二酸化炭素を出しますが、今まで貯めてきた量以上は出しません。)

こうした、木質バイオマスをすすんでりようすることで、地球温暖化を引きおこす二酸化炭素をへらしていこうという考え方が、広まってきています。
林産試験場では、木質バイオマスについても、色々な研究をしています。
たとえば…、

・しめった木とかわいた木ではもえ方はどうちがうの?

・土の中にうまっていた木でもねんりょうになるの?

・木をはやくしっかりかわかす方法には、どんなものがあるの?

・木をもやしたあとの灰(はい)にも使いみちがあるの?

・木にふくまれる成分(せいぶん)はなに?どんなことに使えるの?

など。 




このほかにも、少ないりょうでもよくもえるバイオマスねんりょうの研究や、ざい料を持ってきてかわかして、かこうしてねんりょうにするために、一番むだの少ない方法を考える研究なども行っています。


木を伐った後に残る、細い枝や葉もバイオマス燃料として使うことができます。



田んぼや畑の雪を早く溶かすために、木をもやした後の灰が使えるかどうかを実験しています。

もやした後の灰は、融雪剤(ゆうせつざい=雪を早くとかすために、はたけなどにまくもの)として、じゅうぶんに使えることがわかりました。

なお、木質バイオマスについて、もっとくわししく知りたい人は、林産試験場のホームページ内にあるこちらのページへ。おとなむけのページですので、おとなの人に聞きなながら見てください。