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林業試験場

森とみどりのQ&A(その他一般・樹木名関連)

森とみどりのQ&A(その他一般・樹木名関連)
その他一般/樹木名関連
Q1.市内に「ベイマツ」が植栽されているが、「ベイマツ」とは何か?
A1.ベイマツ」は、米松と書き、北米原産のマツ科トガサワラ属(Pseudotsuga属)のダグラスファー(別名:オレゴンパイン)のことです。日本には同じ仲間(同じ属)の樹木としてはトガサワラがありますが、紀伊半島と四国の一部にしか分布していません。

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Q2.「メグスリノキ」とはどんな木?北海道に自生しているか?
A2.メグスリノキはカエデ科カエデ属の落葉樹で、高さ10m位になります。山形県以南の温帯の山地に分布し、北海道では自生していません。民間薬として、樹皮を煎じて洗眼に用いたことから「目薬ノ木」の名前がついたようです。

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Q3.ヒノキアスナロの名前の由来は?
A3.まず、アスナロの和名の由来について。「明日はヒノキになろう」が由来というのは俗説とされています。古くはアスヒ(阿須檜)と呼んでいました。アスヒはアテヒの転訛で、アテは「高貴な、貴い」という意味なので「気品のあるヒノキ」というのが本来の意味。アテヒがアスヒ、アスハヒノキ(明日檜木)となり、さらにアスナロウに変化して、アスナロとなったという説があります。アテヒはアツヒ(厚檜)の転訛で、葉がヒノキに比べてわずかに厚いためです。アスナロの変種であるヒノキアスナロは、球果がヒノキに似て丸いので、ヒノキに似た球果をもつアスナロの意味です(図説 花と樹の大事典 1996より)。

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Q4.シウリザクラの漢字名を知りたい。
A4.シウリザクラのことをアイヌ語では、「シウリ」といいます。つまり、和名シウリザクラはアイヌ語からきており、これに対する漢字の「あて字」はないようです。

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Q5.「アカダモ」を事典などで調べたが載っていない。どうしてか?
A5.「アカダモ」は「ハルニレ」の俗称です。林業関係者がよく使います。
北海道の樹木(ハルニレ)

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Q6.「ラワン」とは,どんな樹木をいうのか?
A6.ラワンとは,材質が比較的柔らかくて軽いフタバガキ科樹木のうち、ショレア(Shorea)、パラショレア(Parashorea)、ペンタクメ(Pentacme)各属樹木のフィリピンにおける名前です。東南アジアから日本に輸入されている南洋材のなかで最もなじみのある木材です。

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Q7.「シンジュ」の漢字名と原産地を知りたい。
A7.「シンジュ」はニガキ科の「ニワウルシ」の別名で、日本では「神樹」の漢字をあてていますが、これは、この樹木の英名「Tree of Heaven」を直訳したものです。中国原産で、中国では「樗」と書きます。

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Q8.「白楊」という木はどんな木か?
A8.中国北部に自生する「白楊」は、ヤナギ科ハコヤナギ属の一種(学名:Populus tomentosa)を指しますが、日本では古くからヤマナラシ(ハコヤナギ属)のことを「白楊」と呼んでいたようです(保育社:原色日本植物図鑑木本編(Ⅱ)1979による)。ちなみに英語では、中国の「白楊」のことを Chinese white popular(中国の白いポプラ)と呼びます。

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Q9.テーダマツという木はあるか?
A9.テーダマツ(学名:Pinus taeda)は、北米東海岸に分布するマツ科マツ属の高木で、通常、樹高は25~30m、直径は70~90cm、大きいものは樹高55m、直径1.3mに達します。三葉のマツで、マツ属の中では最も湿地を好む樹種とされています。

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Q10.玉シンパクという木はあるか?
A10.イブキ(=ビャクシン,学名:Juniperus chinensis)の園芸品種タマイブキのことではないでしょうか? タマイブキは、幹が立ち上がらず、根元から枝が分岐し、自然に樹形が玉状になります。高さ0.5~1mで、枝が密生し、葉は鮮緑色の鱗片葉から成り、庭園、公園など、造園を行うときに、玉物として広く利用されています

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Q11.木材工芸や民具等に使用される樹種にはどんなものがあるか?
A11.北海道で使われている樹種としては、針葉樹では、イチイ、エゾマツ、トドマツ、カラマツ、スギなど、広葉樹では、ミズナラ、シナノキ、ハリギリ、イヌエンジュ、ハルニレ、オニグルミなどがあります。

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Q12.バルサムモミとはどんな木か?
A12.バルサムモミ(学名:Abies balsamea)は、北米に広く分布するマツ科モミ属の高木で、英語ではバルサムファー(balsam fir)と呼ばれています。樹高は15~20m、直径は1mに達します。この木からとれる樹脂(カナダバルサム)は、光学ガラスと屈折率がほとんど同じなので、顕微鏡プレパラートの作成や光学レンズの接着剤として使われます。アメリカではクリスマスツリー用樹種としても使われています。

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Q13.「御衣黄」の呼び名を知りたい。
A13.「ぎょいこう」と呼びます。貴族が着ていた衣服が名前の由来となっています。

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Q14.Euonymus japonicosの和名、樹種特性を教えて欲しい。
A14.Euonymus japonicos」とは、マサキのことです。マサキは、ニシキギ科に属し、最高樹高が5m程度の常緑広葉樹です。

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Q15.「北海道の木」としてエゾマツが指定されていますが、アカエゾマツ、クロエゾマツのどちらでしょうか。
A15.北海道の木は昭和41年道民の投票により9月30日に、アカエゾマツ、クロエゾマツを総称して「エゾマツ」として指定されました。エゾマツは、北海道を代表する針葉樹であり、高く伸びた姿は躍進する北海道を象徴しています。このエゾマツは、全道的に分布しており、高さ40m、太さ2mにもなる高木です。

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Q16.昭和10年頃道東でインチ材の造材をやっていたとき、方言でシキミ又はシキビと呼んでいた木がありました、正式名称を教えてください。
A16.北海道にシキミという木はありません。本州のシキミという木は、和歌山県や静岡県では別名コーノキと呼ばれています。北海道の俗称や方言で調べてみると、カツラのことを別名コーノキと呼んでいます。推測になりますが、このカツラのことをシキミと呼んだのではないでしょうか。当時カツラもインチ材として輸出されていました。しかし、本来シキミとカツラはまったく別物です。

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