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林業試験場

エゾシロヒメハマキ

エゾシロヒメハマキ
被害の特徴
樹 種 ハマナス。
部 位 葉。
時 期 6~7月。
状 態 葉や花が糸でつづられて食べられる。中に幼虫がいる。
幼 虫 体長最大約12mm。 頭部は淡い黄土色。胸腹部は太く、つやのある赤茶色。前胸の背面は暗い茶色。 胸腹部の背面中央と側面の下側とにそれぞれ1本の黄色の不明瞭な縦線がある。
ハマナスには本種の他によく似たバラシロヒメハマキとハマナスヒメハマキの幼虫が寄生する。後の2種は尾叉(びさ、肛門の下側にある櫛歯状の刺毛)を持つが、エゾシロヒメハマキは尾叉がない、また、ハマナスヒメハマキは胸腹部の背面中央と側面の下側とにそれぞれ1本の黄色の不明瞭な縦線がある(文献1983)。

和名  エゾシロヒメハマキ

学名 命名者  Notocelia longispina Nasu

分類  チョウ目(鱗翅目)Lepidoptera、ハマキガ科Tortricidae


寄主  ハマナス。

生態  年1回発生、幼虫が小さなときに越冬する;成虫は8月上旬~9月上旬に出現;幼虫は8月下旬頃孵化する;翌年の春から夏に葉や花を食べて幼虫は成長する(文献1983)。

分布  北海道。

被害  1982年に小清水原生花園で多発した記録があり、花つきが著しく悪化し、観光客をがっかりさせた(文献1983)。


文献
[1983] 上条一昭・駒井古実・鈴木重孝, 1983. ハマナスを加害する害虫. 光珠内季報, 55: 17-21.

2002/2/25