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林業試験場

マツトビマダラシンムシ

マツトビマダラシンムシ
被害の特徴
樹 種 トドマツ、エゾマツなどトウヒ属、マツ属。
部 位 若い枝、緑の松ぼっくり(球果)の内部。
時 期 6~7月。
幼 虫 幼虫は体長最大約14mm。頭は淡い茶色。体は赤茶色、下側は淡い。頭のすぐ後の背面が暗い茶色。尾端背面が暗い茶色。
 マツ科針葉樹に寄生するシンクイムシ類はこの他に以下の5種がいる: ツマクロテンヒメハマキ、マツツマアカシンムシ、マツアカシンムシ、マツズアカシンムシ、マツノシンマダラメイガ。

和名  マツトビマダラシンムシ
別名 マツトビヒメハマキ

学名 命名者  Gravitarmata margarotana (Heinemann)

分類  チョウ目(鱗翅目)Lepidoptera、ハマキガ科Tortricidae


寄主  トウヒ属やマツ属の当年生枝と球果、モミ属の球果。

生態  年1世代。蛹越冬。成虫は5月上中旬に出現。卵は若い枝や球果に1個ずつ産み付けられる。幼虫は6月上旬~7月中旬に発生。枝や球果の内部に潜る。7月上中旬に落葉中で繭を作り蛹になる。

分布  北海道・本州・四国・九州、ユーラシア大陸に広く分布。

被害  1981年に江別でトドマツ球果の被害が発生した(文献1982)。


文献
[1982] 小泉力(北海道森林昆虫談話会), 1982. 昭和56年度北海道に発生した森林害虫. 北方林業, 34: 168-172.
[1984] 鈴木重孝・駒井古実, 1984. 北海道における針葉樹を摂食する小蛾類. 北海道林業試験場報告, 22: 85-129.

2011/3/31