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林業試験場

写真1 トドマツ被害枝。深川市。1999/11/22。

  
樹種トドマツ。
部位幹・枝。
時期被害は通年観察される。
状態幹や枝から虫糞の混じったヤニがでる。 
秋から春では樹皮内に幼虫や蛹がみられる。
幼虫・蛹幼虫は体長最大約8mm。茶色から灰色。蛹や蛹殻は春にみられ、長さ5mmほどで茶色。
被害の特徴

和名  トドマツミキモグリガ

学名 命名者  Cydia pactolana yasudai (Oku)

分類  チョウ目(鱗翅目)Lepidoptera、ハマキガ科Tortricidae


 

寄主  トドマツやヨーロッパトウヒ。樹皮を食べる。

生態  樹皮内で幼虫で越冬する。5月中旬頃に樹皮内で白い繭を作って蛹になる。成虫は5月下旬~6月中旬に羽化する。幼虫は樹皮内に潜り、夏から秋にかけて内樹皮を食べて成長する。

分布  北海道。

被害と防除  以前は生垣などのトドマツ幼齢木に多発することがあるといわれていた(文献1984)。最近は造林地の若齢林から荘齢林でときどき局所的に多発が観察されていいる。食害により枝が枯れることがある。 
 秋から冬にヤニや虫糞のみられる部分を削って中の幼虫を除去する。


 

文献 
[1984] 鈴木重孝・駒井古実, 1984. 北海道における針葉樹を摂食する小蛾類. 北海道林業試験場報告, 22: 85-129.

2001/8/13