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林業試験場

ドイツトウヒマダラメイガ

ドイツトウヒマダラメイガ

写真1 老齢幼虫。美唄市、庭のアカエゾマツ、1989/6/30。

写真2 写真1を含む幼虫集団の巣。1989/6/14。

写真3 成虫。写真1を含む集団を飼育。1989。

被害の特徴
樹 種 アカエゾマツ、ヨーロッパトウヒ。
部 位 葉。
時 期 秋~春(幼虫発生時期)。
状 態 糸でつづられた糞や枯葉の塊がある。中に複数の幼虫や蛹がいる。
幼虫 体長最大約25mm。体は灰黄色、背中に茶色の縦縞がある。

和名  ドイツトウヒマダラメイガ

学名  Dioryctria okui

分類  チョウ目(鱗翅目)Lepidoptera、メイガ科Pyralidae


寄主  アカエゾマツ、ヨーロッパトウヒ。

生態  年1世代。若齢幼虫のときに葉内に潜って越冬する。 幼虫は集団で虫糞と枯れ葉をつづって巣を作る。食害は5~6月に大きくなり、巣も目立つようになる。巣の中で繭を作り蛹になる。成虫は6月中旬~7月下旬に羽化する。

分布  北海道。

被害と防除  庭などのアカエゾマツでまれに食害が目立つことがある。森林では多発した例は知られていない。
 庭木などで食害が気になるときは、巣を取り除く。


文献
[1984] 鈴木重孝・駒井古実, 1984. 北海道における針葉樹を摂食する小蛾類. 北海道林業試験場報告, 22: 85-129. (分類、形態、生態)

2001/9/29