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林業試験場

クロスズメ

クロスズメ
被害の特徴
樹 種 マツ属(アカマツ、クロマツなど)、エゾマツ、トドマツ。
部 位 葉。
時 期 6~9月頃
状 態 葉が食べられる、なくなる。 幼虫がいる。
幼虫 体長最大約7cm。緑色。背面中央に褐色の縦線、その両側に白色の縦線、側面下方に黄色の縦線がある。気門は黄色。 尾端近くの背面に1本の長い突起がある。腹脚は腹部第3~6節と尾節の計5対。

和名  クロスズメ

学名  Sphinx caligineus

分類  チョウ目(鱗翅目)Lepidoptera、スズメガ科Sphingidae


分布  北海道・本州・四国・九州、サハリン、朝鮮半島、中国北部(文献1943)。

生態  マツ属(アカマツ、クロマツ)、エゾマツ、トドマツ(文献1943)。
 年2回発生、成虫は5~6月と7~8月に出現;卵は針葉上に点々と産みつけられる;幼虫は葉を食べて成長し、老熟すると樹幹を降りて、土中または落葉下に入って蛹になる;2世代目の幼虫は晩秋に土中で蛹になり越冬し、翌春羽化する;幼虫は枝先のやわらかい針葉を好み、成長した幼虫は針葉を先端から基部に向かい食べる;群生しない(文献1943)。

被害  害虫とされている(文献2006)が、大きな被害を及ぼした例はない(文献1943)。


文献
[1943] 松下眞幸, 1943. 森林害蟲學. 410pp. 冨山房, 東京. (形態、生態、被害、防除、過去の文献;なお、上記引用部分の出典は確認していない)
[2006] 日本応用動物昆虫学会(編集), 2006. 農林有害動物・昆虫名鑑, 増補改訂版. 387pp. 日本応用動物昆虫学会, 東京. (害虫リスト、加害作物)

2009/3/22