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エゾスギツメハダニ

エゾスギツメハダニ
被害の特徴
樹 種 スギ。
部 位 葉。
時 期 春~秋(加害時期)。
状 態 針葉に白~褐色の斑点がじゅず状につながって現れる。針葉の四隅にも被害が現れる。
ルーペで観察すると微細な糸、点状の黒い糞、ごく微小なダニがみられる。
ダニは最大長約0.45mm。濃緑色~赤褐色。毛の根元はこぶ状になる。スギノハダニでは毛の根元がこぶ状にならない。

和名  エゾスギツメハダニ(文献2007など)
別名 エゾスギハダニ(文献1993など)

学名 命名者・年   Oligonychus pustulosus Ehara, 1962

分類  ダニ目Acari、ケダニ亜目Prostigmata、ハダニ科Tetranychidae


形態  上述のとおり(詳細は文献1993、2007)。カラー写真が文献1993にある。

寄主  スギ(文献1993、2007)。

生態  葉から樹液を吸収する。被害は針葉全体、四隅の鋭角部にも現れる;卵越冬;休眠卵は濃赤色で、針葉の裏側や枝に産まれる(文献1993、2007)。

分布  北海道・本州・九州;韓国・中国(文献1993)。

被害  針葉は徐々に褐変し、苗木では枯死することもある(文献1993、2003)。

防除  苗畑ではハダニ用の農薬を散布して駆除する。


文 献
[1993] 江原昭三(編), 1993. 日本原色植物ダニ図鑑. 298 pp. 全国農村教育協会, 東京.
[2007] 江原昭三・後藤哲雄・上遠野富士夫・岡部貴美子, 2007. 植物ダニ類の見分け方. 120pp. 日本植物防疫協会, 東京.

2010/3/31