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林業試験場

マツバノタマバエ

マツバノタマバエ

写真1 被害状況。砂坂。

被害の特徴
樹 種 アカマツ、クロマツ。
時 期 春~秋(幼虫加害時期)。
部 位 葉の根元。
状 態 マツの葉が短くなったり、くの字状に曲がる。
葉と葉が途中でくっつき、その部分が茶色になって少し膨らむ。膨らんだ部分の中には数mmの黄色の幼虫がいる。

和名  マツバノタマバエ

学名  Thecodiplosis japonensis

分類  ハエ目(双翅目)Diptera、タマバエ科Cecidomyiidae


寄主  アカマツ、クロマツ。

生態  年1世代。土の中で幼虫で越冬し、5~6月に蛹になる。成虫は6~7月に現れる。卵は伸び始めたばかりの葉と葉の隙間に産みつけられる。孵化した幼虫は葉の根元の方に移動、定着する。幼虫が定着したところは葉と葉がくっつき膨らむ。幼虫は6~11月の間、葉の中で栄養を摂取する。11月に外に出て、土の中で繭を作って越冬する。

分布  北海道・本州・四国・九州、朝鮮半島。

被害観察地域 (樹木害虫発生統計資料に基づく)

被害  まれながら多発する。何年も多発が続くと、木が枯れることがある。


文献
[1985] 林康夫・吉田成章・小泉力・高井正利・秋田米治・福山研二・前田満・柴田義春・中津篤・田中潔・遠藤克昭・松崎清一・佐々木克彦, 1985. 北海道樹木病害虫獣図鑑. 223pp. 北方林業会, 札幌. (生態、被害、カラー写真)

2002/1/5