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林業試験場

トドマツノタマバエ

トドマツノタマバエ

写真1 被害葉。様似町、1967/8/3

被害の特徴
樹 種 トドマツほかモミ属。
時 期 通年(幼虫加害時期6~10月)。
部 位 葉の内部。
状 態 葉が縮れたようにみえる。途中で少し膨らみ、そこでたいてい折れ曲がる。 膨らんだ部分の中には数mmの淡い黄色の幼虫がいる。

和名  トドマツノタマバエ

学名  Paradiplosis manii

分類  ハエ目(双翅目)Diptera、タマバエ科Cecidomyiidae


寄主  トドマツほかモミ属。

生態  年1世代。土の中で幼虫で越冬し、5月に蛹になる。成虫は新芽が開き始める頃に出現する。雌成虫はまだ束になっている葉と葉の隙間に産卵する。孵化した幼虫は葉の中に潜り込む。幼虫は6~10月の間、葉の中で栄養を摂取する。10月中頃に外に出て、腐植層で繭を作って越冬する。

分布  北海道。

被害観察地域 (樹木害虫発生統計資料に基づく)


文献
[1985] 林康夫・吉田成章・小泉力・高井正利・秋田米治・福山研二・前田満・柴田義春・中津篤・田中潔・遠藤克昭・松崎清一・佐々木克彦, 1985. 北海道樹木病害虫獣図鑑. 223pp. 北方林業会, 札幌. (生態、被害、カラー写真)

2002/1/5