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林業試験場

エゾアメイロオオアブラムシ

エゾアメイロオオアブラムシ

写真1 アカエゾマツ上の雌成虫(左)と幼虫。興部、2000/6/30。

被害の特徴
樹 種 トウヒ属(アカエゾマツなど)。
部 位 苗木の幹や若い木の細枝。
時 期 春~秋(加害時期)。
状 態 アブラムシが群棲する。最大長約4mm。

和名  エゾアメイロオオアブラムシ

学名 命名者  Cinara pilicornis (Hartig)

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、アブラムシ科Aphididae


寄主  トウヒ属(アカエゾマツなど)(文献1956、1969)。

生態  アカエゾマツの苗木の幹や若い木の細枝に寄生し、春から秋まで吸汁加害を続ける。新梢が伸びると、そこに移って加害する(文献1956、1969)。年間世代数や越冬態は不明。アリ類が訪れる。加害部位が土で覆われることはないようである。

分布  北海道。北半球に広く分布。

被害  ヨーロッパではトウヒ属の重要害虫(特にクリスマスツリーの)とされ、多発すると煤病を併発、葉が黄変したり、新梢が湾曲するといわれている。
 北海道では被害記録はないが、街路樹のアカエゾマツにみられる。


文 献
[1956] 井上元則, 1956. 北海道・東北地方の針葉樹に寄生するアブラムシ. 林業試験場北海道支場業務報告, 特別報告, 5: 204-238. (形態、生態)
[1969] Inouye, M, 1969. Revision of the conifer aphid fauna of Japan (Homoptera, Lachnidae). 林業試験場研究報告, 228: 57-102. (分類、形態、生態)

2001/2/7