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イバラヒゲナガアブラムシ

イバラヒゲナガアブラムシ

写真1 幼虫と無翅の成虫、体長最大3mm強。 興部、花壇のバラ、2000/6/30。

写真2 幼虫と有翅の成虫。写真1と同じ個体群。

 

被害の特徴
樹 種 バラ属。
部 位 若い枝、葉、蕾。
時 期 春~秋(加害時期)。
状 態 アブラムシが群棲する。枝の伸びや花の形が悪くなる。
最大長約3mm、緑色。成虫は頭部やその近くがやや赤い。
腹部背面の1対の突起(角状管)は黒く長い。尾端の突起(尾片)は黄色。

和名  イバラヒゲナガアブラムシ

学名 命名者  Sitobion ibarae (Matsumura)

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、アブラムシ科Aphididae


生態  寄主はバラ属(バラ、ノイバラ)。
 寒冷地では卵越冬らしい。春から秋までバラを吸汁加害する。
 天敵としてテントウムシ類、クサカゲロウ類、ヒラタアブ類がいる。

分布  北海道・本州・四国・九州、サハリン、朝鮮、台湾、中国、フィリピン、スマトラ、マレー。

被害  本州などでは古くからバラの害虫としてよく知られている。道内でも庭や公園のバラで普通にみられる。


文 献
[1977] 奥野孝夫・田中寛・木村裕, 1977. 原色樹木病害虫図鑑. 保育社, 大阪. (形態、生態、防除の解説)
[1983] 森津孫四郎, 1983. 日本原色アブラムシ図鑑. 全国農村教育協会, 東京.

2001/2/8