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モミジニタイケアブラムシ

モミジニタイケアブラムシ

写真1 幼虫と成虫、体長1~2mm。北見、庭のエゾイタヤ、2000/6/12。

被害の特徴
樹 種 カエデ属、トチノキ。
部 位 新芽、若枝、葉。
時 期 春(加害時期)。
状 態 木が黒く汚れる。枝の伸びが悪い。アブラムシが群棲する。
最大長約3mm、焦げ茶色。

和名  モミジニタイケアブラムシ

学名 命名者  Periphyllus californiensis (Shinji)

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、アブラムシ科Aphididae


寄主  カエデ属(イロハモミジ、ハウチワカエデ、イタヤカエデ、クロビイタヤなど)、トチノキ。

生態  卵越冬。春、新芽に群生、吸汁加害する。夏は特異な形状の1齢幼虫で葉裏で休眠する。この幼虫は秋になると加害、成長を始める。晩秋に成虫となって冬芽の付け根に産卵する。

分布  北海道・本州・四国・九州。北半球およびオーストラリアに広く分布。

被害など  本州では害虫とされる。北海道では被害記録はないが、庭のカエデに普通にみられる。


文 献
[1977] 奥野孝夫・田中寛・木村裕, 1977. 原色樹木病害虫図鑑. 保育社, 大阪. (形態、生態、防除の解説)
[1983] 森津孫四郎, 1983. 日本原色アブラムシ図鑑. 全国農村教育協会, 東京.
[1994] 小林富士雄・竹谷昭彦(編), 1994. 森林昆虫, 総論・各論. 養賢堂, 東京. (形態、生態、被害、防除の解説)

2001/2/8