オカボノクロアブラムシなど
Tetraneura nigriabdominalis and its relatives
写真1 虫コブ(虫えい)、高さ8mm。美唄、ハルニレ。1996/6/17。 | 写真2 虫コブの内部。写真1の一部。 | 写真3 発生状況。美唄、ハルニレ。2009/6/19。 |
樹種 | ハルニレ。 |
部位 | 葉。 |
時期 | 春~秋(虫コブのみられる時期)。 |
状態 | 葉に長さ約7~8mmの虫コブがある。春は赤く、内部にアブラムシがいる。夏以降、コブは茶色に変わり、アブラムシはみられない。 |
和名 オカボノクロアブラムシ
学名 命名者 Tetraneura nigriabdominalis (Sasaki)
分類 カメムシ目(半翅目)Hemiptera、アブラムシ科Aphididae
寄主 ハルニレ。
生態 卵で越冬。早春に孵化し、新葉の葉裏で吸汁加害する。この刺激で葉表に虫えい(コブ)が形成される。虫えいの中で繁殖する。夏に翅(はね)のある雌成虫が現れ、虫えいから脱出してオカボなどイネ科植物に移住する。夏から秋はオカボの根で繁殖する。10月にハルニレに戻って来て、産卵する。
分布 本州、アジア、アフリカ。
被害 街路樹などで多発することがある。虫えいは目立つが、木の生長や生存に影響を与えるほど多発した例は知られていない。
多発すると晩秋にハルニレの周りを膨大な数の成虫が飛び、遠目に煙のようにみえることがある。
2001/8/15