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ヒメクワシロカイガラムシ

ヒメクワシロカイガラムシ

写真1 白い雄の繭と円形で薄茶色の雌。美唄、エゾヤマザクラ、2005/12/11。

被害の特徴
樹 種 サクラに多い。他にヤナギ、ウメ、スモモ、アンズ、モモ、ライラックなど。
部 位 枝、幹。
時 期 1年中みられる。
状 態 枝や幹が白くなる。虫は長さ約1mmで細長く白い、または径2mm内外の扁平な円形で白~薄茶色。

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、マルカイガラムシDiaspididae


和名  ヒメクワシロカイガラムシ

学名   Pseudaulacaspis simplex

分布  北海道・本州。


和名  ウメシロカイガラムシ

学名   Pseudaulacaspis prunicola

分布  北海道・本州・四国・九州。


生態  ヒメクワシロカイガラムシの寄主としてはサクラ・アオハダ、ウメシロカイガラムシの寄主としてはヤナギ、サクラ、ウメ、スモモ、アンズ、モモ、ライラックが記録されている。
 幹や枝に寄生し、雌成虫で越冬する;春から秋まで世代を繰り返しながら吸汁加害する。道内での年間の世代数は不明。

被害  北海道でサクラに多発するのはヒメクワシロカイガラムシといわれている(文献1980)。


文 献
[1977] 奥野孝夫・田中寛・木村裕, 1977. 原色樹木病害虫図鑑. 364 pp. 保育社, 大阪. (形態、生態、防除)
[1980] 河合省三, 1980. 日本原色カイガラムシ図鑑. 455 pp. 全国農村教育協会, 東京. (分類、形態、宿主)
[1994] 河合省三, 1994. ウメシロカイガラムシ. 小林富士雄・竹谷昭彦(編), 森林昆虫, 総論・各論: 431. 養賢堂, 東京. (形態、生態、防除)

2001/2/5