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マツカキカイガラムシ

マツカキカイガラムシ

写真1 成虫。松前、クロマツ。2008/6/19。

被害の特徴
樹 種 マツ属(アカマツ・クロマツなど)。
部 位 葉。
時 期 1年中みられる。
状 態 葉が黄ばむ、黒ずむ。茶色の貝殻状のものが固着する。長さは最大4mm。

和名  マツカキカイガラムシ

学名 命名者   Lepidosaphes pini (Maskell)

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、マルカイガラムシ科Diaspididae


分布  北海道(道南地域)・本州・四国・九州、朝鮮半島、中国、台湾。

生態  寄主は、アカマツ、クロマツ、ストローブマツなどマツ属(文献1980)。ゴヨウマツには寄生しない(文献1994)。
 通常、年2回発生し、成虫で越冬する(文献1980、1994)。幼虫は5月と8~9月に出現する;雌成虫の産卵数は20~30個(文献1977)。土埃のかかる場所、道路沿い、都市部の公園などで多発する(文献1977、1994)。

被害  葉が黄ばんだり、煤病の併発により黒ずんだりする。苗木では多発すると枯れることがあるといわれている。道路沿いや市街地の公園などで多発することがある。


文 献
[1977] 小林富士雄, 1977. 緑化樹木の病害虫(下)害虫とその防除. 290 pp. 日本林業技術協会, 東京. (害虫の特徴、被害)
[1980] 河合省三, 1980. 日本原色カイガラムシ図鑑. 455 pp. 全国農村教育協会, 東京. (分類、形態、寄主)
[1994] 河合省三, 1994. マツカキカイガラムシ. 小林富士雄, 竹谷昭彦編集, 森林昆虫, 総論・各論: 414-415. 養賢堂, 東京.

2003/9/17